東大京大に引き続き、他の旧帝大の問題も取り上げていきます。この記事では、名古屋大学の2013年の問題を取り上げます。
第1問
じゃんけんを題材にした確率の問題です。
(1)3人のジャンケンでは、「1人勝ちが出る」「1人だけ負ける」「あいこになる」の3パターンがあるので、それぞれ確率を計算しましょう。
(2)n+1回目で3人が残るときは、n回目時点でも3人残っていて、「あいこになる」場合です。
また、n+1回目で2人が残るときは、n回目時点で3人いて「敗者が1人出る」とき、またはn回目時点でも2人で「あいこになる」場合です。
(3)n回目で1人になるのは、2人の状態から勝者が出る場合と、3人の状態から1人勝ちが発生する場合の2パターンがあります。
<筆者の解答>
第2問
f(x)の整数部分の個数を数える問題です。この問題は、明らかに東大の1998年第4問をパク、、いや、参考にした問題ですね。原典の東大の問題が難問でしたので、この問題も難問だと言えます。東大に比べれば多少は楽になっていますが。。
(1)はせめて押さえておきたい問題です。不等式の両側に1/xの形があるので、logxの微分を使いそうだと考えが及べば、傾きの大小を比べればいいという発想に思い至ります。
(2)は難しい問題です。
(1)から、f(x+1)-f(x)が1より大きいか小さいかで話が変わってきます。
前者の場合は、f(x)は必ず1以上増えるので、整数部分がダブることはありません。
後者の場合は、逆にf(x)の増え方が1未満なので、例えば整数部分が1からいきなり3とか4になることがなく、増えたところで2でしかありません。よって、f(x)からf(x+k)の間にある整数全てが該当することになります。
この数え方の切り替えが中々難しいです。
<筆者の解答>
第3問
k乗Σの公式に関する問題です。
(1)式の形から、二項定理を使うのが良いでしょう。
(2) (1)でTm(n)の形の予想がつくので、それを数学的帰納法で示します。
(3) (2)から、Tm(p-1) = p^m -p となるので、Tm(p-1)はpの倍数となります。
mに2からp-1を順に代入していけば、芋づる式にSk(p-1)がpの倍数であることが分かります。
<筆者の解答>
第4問
サイクロイドを題材にした問題です。
(1)円が進んだ距離と、消費した円弧の長さが等しいことを使って計算します。
(2)x,yを微分して調べましょう。
(3)Cのグラフを丁寧に描いて、置換積分を駆使しながら積分計算します。
<筆者の解答>