東大京大に引き続き、他の旧帝大の問題も取り上げていきます。この記事では、東北大学の2005年の問題を取り上げます。
第1問
ベクトルの関係式を処理する問題です。
まずは、aとbを、eとtで表現しましょう。
この下で、x-aとx-bが垂直、x-aとx-bの長さの比がt: (1-t)になるという2つの条件式を使って、a,bを消去しましょう。
<筆者の解答>
第2問
面積の条件がある時に角度の情報を調べる問題です。
(1)△ABC: △ACD= 1:2という情報を使いましょう。
(2)cos∠DAB=3/5という情報からαの三角比が求まり、余弦定理からACの長さをrで表せます。
この時に△ACE=△ADEという関係式を処理することになります。
<筆者の解答>
第3問
確率の問題で、これは見かけによらず難問です。
(1)得点がkとなるのは、a1<a2<・・・<ak-1≧ak となるときです。こうなる場合の数を数えます。
私はこの後、ak-1=Lになる時の場合の数を数えて、、という作戦で最初は行こうとしましたが、Lの和の計算がどうしてもできず、断念しました。よって、数え方自体を変える必要性に迫られました。。。
ということで、うまくいく数え方は、n個の数字から適当にk個を選んで、、とやる方法です。大小関係が決まっているので、k個選ぶだけで、a1,a2,・・に当てはまる数字が自動的に決まってしまいます。
(2) これまた、やり方を知ってないと太刀打ちできません。
ここでは、k(k-1) n+1Ck = n(n-1) n-1Ck-2 という初見ではまず思いつかない公式を使う必要があります。
この公式は、「AKBのセンターの決め方問題」と覚えるとよいでしょう。何言ってんだコイツ?ってなるでしょうから説明すると、
1. 100人の候補生からAKBの正規メンバー48人を選び、その48人からセンター1人を決める方法
2. 100人の候補生からセンターを1人先に選び、残りのAKBメンバー47人を選ぶ方法
この両者が一致する、ということから証明できる公式になります。この問題の場合は、100にあたる数字がn+1, 48にあたる数字がk, 1にあたる数字が2となります。
この公式を使うと、二項定理によって和を計算でき、極限はネイピア数の定義から求まります。
<筆者の解答>
第4問
放物線で囲まれた面積を求める問題です。
C1がC2と2点で接するとき、C1は、x>0で1点、x≦0で1点で接しますので、それぞれの範囲で重解を持つ条件を考えることになります。
<筆者の解答>
第5問
行列の漸化式の問題です。
(1)は単なる計算問題ですので、各成分を比較しましょう。
(2) 漸化式から(1)を引けば、右辺がOとなって嬉しいことになります。一見して、An -Cが両側から行列で挟まれたイヤらしい格好をしていますが、番号をもう一つ下げてあげると、両脇の行列が単位行列となって消えてくれます。
一個飛びの漸化式が出来上がるので、nの偶奇によって場合分けが生じます。
(3) (2)ができていればオマケですね。等比数列の部分の公比の絶対値が1未満となっていればよいです(1はa≠bなのでダメ)
<筆者の解答>
第6問
cosの入った分数関数の増減を考える問題です。
(1)f'(x)<0となる条件を丹念に追いかけます。
(2) (1)の状況であればf(0)が最大値になるのは当たり前なので、(1)じゃない状況を調べてあげましょう。この時は最大値の候補はf(0)かf(π)となるので、大小比較します。
<筆者の解答>