東大京大に引き続き、他の旧帝大の問題も取り上げていきます。この記事では、名古屋大学の2000年の問題を取り上げます。
第1問
双曲線の問題です。
(1)Aを通る直線lとCを連立した方程式の解の個数を調べましょう。
(2) (1)で考えた方程式で、解と係数の関係を使うと、中点の座標が分かります。
<筆者の解答>
第2問
対数関数と直線が接する条件を考える問題です。
(1)接点のx座標をx=tとして、aとbをtを使って表しましょう。tを動かしたときの(a,b)の軌跡を考えればよいです。
(2)面積を定石通り計算し、微分で増減を調べます。
<筆者の解答>
第3問
点の移動を考える場合の数・確率の問題です。
(1)(2)はセットで考えます。
anのうち、An-1⇒Anとなるものをpn, Bn→Anとなるものをqn, bnのうち、Bn-1⇒Bnとなるものをrn, An→Bnとなるものをsn というように細分化して漸化式を立てるとよいでしょう。
(3)は、独立に考えます。
Pが蛇行するのに対し、Qは直進するので、ぶつかりうる点は自ずと限られてきます。
ぶつかりうる点について、何通りの経路があるかを考えましょう。
<筆者の解答>
第4問(a)
第4問の選択問題は、今回は難易度の差が大きく、圧倒的に(b)の方が楽です。
(a)問題は、立方体の影の面積を求める問題です。東大では、過去に「正八面体の影」を求める超難問がありましたが、その廉価版と言える問題です。
まずは、一般的に、点A(X,Y,Z)をHに映した影の座標A'(X', Y', Z')を求めます。図に書いて、OAベクトルを、lに平行な方向と、垂直な方向とに分解すると考えやすいです。
上の考察を使って、立方体の各頂点の影の座標を求めて、図に落とし込みます。
最後の面積の結果は、驚くほど簡単に書けます。
<筆者の解答>
第4問(b)
3次方程式の解と、複素数平面に関する問題です。
(1)は、もはや常識ですね。
(2)解と係数の関係を使うと、αβ+βγ+αγ=3からまずq=3で確定です。そして、-p/3が三角形の重心になっていることが分かります。
その上でγが実数、α,βが複素共役な虚数となると、正三角形となるような配置は2通りに絞られます。
その2通りそれぞれに対して、α, β, γをpで表すことを考えましょう。
<筆者の解答>