東大京大に引き続き、他の旧帝大の問題も取り上げていきます。この記事では、東北大学の1997年の問題を取り上げます。
第1問
ベクトルの問題です。
条件に従ってPの座標を文字で置いて、OAとAPの内積を計算するだけです。
APの最小化は、平方完成で行けるでしょう。
<筆者の解答>
第2問
サイコロを題材にした確率の問題です。
サイコロの出た目をa,b,cとすると、a^2+b^2+c^2 ≧80となるケースは相当限られますので、そのような(a,b,c)の組の個数を調べましょう。
数えるコツは、一旦a≦b≦cと大小関係をつけることです。
<筆者の解答>
第3問
関数のグラフ関する問題です。
(1) f(x)を微分して増減を調べましょう。
(2) a^x≧x^a を変形すると、f(a)≧f(x)となるので、x≧aの範囲でf(x)が単調減少であればよいわけです。
<筆者の解答>
第4問
放物線が正方形を2等分する条件を求める問題で、発想こそ難しくないものの、場合分けの煩雑な難問です。
Eと正方形の交点がどの辺にあるのかによって細かい場合分けが必要で、かつその各々に対して2等分しうるかを丁寧にチェックする必要があります。
<筆者の解答>
第5問
絶対値付き2次関数の交点数を調べる問題で、これも第4問に続き場合分けの煩雑な難問です。
最初、aだけを分離する方法を試しましたが、絶対値が邪魔ですし、かつ絶対値を外そうと2乗してしまうと、複雑な曲線vs放物線の交わり となり全然嬉しいことになりませんでした。
ということで、この問題は残念ながら、絶対値を愚直に外して、実数解を特定の範囲に持たない条件を総当たりに調べ上げる以外に方法がありません。
絶対値を外すだけでも面倒なのに、さらにこの問題では、aと-1の大小関係まで考慮しないといけない煩雑さです。
本番で遭遇したら、真っ先に捨てるべき問題と言えます。
<筆者の解答>
第6問
関数の概形と面積を求める問題で、難問が2問続いた後の至って標準的な難易度でほっと一息付けます。
(1) f(x)を素直に微分して増減チェックしましょう。
(2)対称性から、0≦x≦1のみ考えれば十分です。積分計算では、x=sinθと置換するとよいでしょう。
<筆者の解答>