ちょぴん先生の数学部屋

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平成の東大文系数学 2006年

旧帝大の文系向けの過去問を取り上げます。理系との共通問題は理系の記事を参照して頂くこととし、基本は文系ユニークの問題のみ取り上げます。

この記事では東京大学の2006年の問題を取り上げます。

 

理系の記事はこちら↓

平成の東大理系数学 -2006年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)

第1問

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図形の問題です。半径の値が汚くて気分が萎えますが、その分答えはメチャクチャきれいになります。

 

対角線BDに注目すれば、余弦定理を使って13とAB, DA, ∠Aの関係を調べることができ、さらに正弦定理を使えば∠Aと半径65/8との関係を調べることができます。ここで、円に内接する四角形の性質から、∠A+∠C=180°が言えることに注意です。

 

これらと周長の条件によって、∠A, AB, DAについての3つの方程式ができるので、連立して解きます。

 

<筆者の回答>

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第2問

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理系第2問との共通問題で、文系の場合は小問が増えてはいますが理系と実質同じ問題です。詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

<筆者の回答>

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第3問

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方程式の解に関する問題です。

 

(1) x≦y≦zを使えばxy≦3となるので、x,yの候補を絞ることができます。あとは、個別に調べましょう。

 

(2)式の形を見た瞬間に、x^3+y^3+z^3 - 3xyzの因数分解が浮かんでほしいところです。正の実数解があると仮定して矛盾を導きましょう。

 

<筆者の回答>

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第4問

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絶対値付きの3次関数の最小値を求める問題です。

 

-1≦x≦1という条件ではx+1≧0, x-1≦0なので、実質真ん中の絶対値のみ検討すればよいことになります。

場合分けして増減を調査しますが、大小評価を細かにやる必要があります。

 

<筆者の回答>

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