このシリーズでは、平成の東北大理系数学の後期入試の問題を1年ずつ遡って解いていきます。
7回目の今回は2013年になります。
第1問
三角関数の計算問題です。
(1)y=4x^2 +2x -1のグラフから、αが0と1/2の間にあることを確かめます。
(2) f(x)=4x^2 +2x -1としたとき、f(cosθ)=0になります。これを利用しつつf(cos2θ)=0を確かめましょう。
(3)正直、これは結果を知ってないと難しいかと思います。f(cosθ)=0の両辺に1-cosθをかけると、cos3θ=cos2θとなるので、ここからθの値を特定できる形になります。まぁ、これができなくても(4)は解けるので、気にしなくてもよいです。
(4) X=sin(3θ/4)とすると、2乗すればcosθ/2の式で書くことができます。cosθの値は直接求まるので、そこからcosθ/2がわかり、結果sin(3θ/4)が分かることになります。
<筆者の解答>
第2問
ベクトルの問題です。
(1)OGがα上にある条件とBC上にある条件を連立して処理していきます。
(2) GE, GFを調べることで△EFGをtの式でかけるのですが、計算量がかなり多く大変です。幸い、最終的にはtの2次関数を処理する問題に帰着できるのですが。
<筆者の解答>
第3問
双曲線と直線との交点数に関する、領域図示の問題です。
(1) (2)はまとめて解いてしまったほうが良いでしょう。
代数的に処理することもできなくはないでしょうが、グラフを使って図形的に考えたほうが遥かに楽です。というか、全体的に図示を何度もやらせる問題なので、そっちでやらないと時間がかかりすぎてしまうと思います。
lの傾きaの絶対値が1より大きいか小さいかで大きく場合分けが生じること(双曲線の漸近線の傾きが±1なので)になりますので、場合分けして視覚的に交点数をとらえましょう。
(3) Dとlの交点数についても同様に調べて、(2)までの結果と合体させます。
<筆者の解答>
第4問
確率の問題です。
(1) p1については初手で3が出る状況を考えればよく、p2については3が出ることなく合計が3の倍数になるような出方を調べつくせばよいでしょう。
(2) 途中で和が3の倍数にならずに、k回後に和が「3で割って1余る確率an」、「3で割って2余る確率bn」で漸化式を立てればよいでしょう。pn = 2/5(an-1 +bn-1)で求まります。
<筆者の解答>
第5問
数列の漸化式に関する問題です。
(1)実験で一般項を予測して、それを帰納法で証明するパターンです。bn=1/anとすると見通しが良いでしょうね。
(2) ほぼΣnanを計算することに終始します。途中(等差数列)×(等比数列)のΣ計算が要求されます。
<筆者の解答>
第6問
面積に関する関数の最小値を考える問題です。
rの値によって場合分けが発生することはもちろんですが、Tの斜辺がDの内部にある時は、S(r)がrだけでは(高校数学の範囲では)表現できず、角度θを媒介させないといけないことがポイントになります。
最小値を調べるので当然rでの微分を調べることになりますが、θが混じっているので、dθ/drの情報も必要になってきます。
<筆者の解答>