このシリーズでは、平成の東北大文系数学の後期入試の問題を1年ずつ遡って解いていきます。
基本的に文系ユニーク問題のみ解きますので、理系との共通問題については、理系の記事をご参照ください。
理系の記事はこちら↓
平成の東北大理系後期数学 -1997年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)
22回目の今回は1997年になります。
第1問
方程式を解き、加法定理を計算する問題です。
(1) 問題文の方程式は見掛け倒しもいい所で、対数を簡単に計算できてしまいます。あとはsinθ, cosθの符号に注意すればよいです。
(2) (1)の結果を使いつつ、加法定理を計算するのみです。
<筆者の解答>
第2問
ベクトルの計算問題です。
(1)(2)ともに、メネラウスの定理で比を調べる方法と、ベクトルの1次独立性を使って解く方法がある典型問題です。
答案では(1)を前者で、(2)を後者で解いています。
<筆者の解答>
第3問
絶対値付き関数に関する問題です。
(1)xの値で絶対値の外し方の場合分けをすればよいです。
(2) aの範囲が0<a<1に限定されているので、特段場合分けをせずとも積分を計算できます。あとはg(a)を微分すれば増減が分かります。
<筆者の解答>
第4問(a)
確率の問題です。
サイコロ1回、2回、3回で上りきる場合を全調査していく流れになります。1回の場合は存在せず2回の場合は1通りしかないので、実質3回の場合を調べるのがメインの作業になります。ここでは、1回目にどの目が出るかで場合分けすると見通しが良くなります。
正直、奇数目で下がる、という設定をうまく生かせてない問題のように感じました。もっと必要段数を減らすとか、4回以上に回数を増やすとか、工夫が必要でしょう。
<筆者の解答>
第4問(b)
等比数列が、並び替えると等差数列になる条件を調べる問題です。
x,y,zがこの順番で等差数列になっている必要十分条件は「2y=x+z」です。a1~a3の並び替えによって、この条件式が3種類できるので、それぞれについてa,rを調べる、という方針でよいでしょう。
<筆者の解答>