私大文系入試で最高難易度と呼び声の高い、早稲田大学商学部の数学の問題を解いていきます。
13回目の今回は2010年です。
第1問(1)
1次不定方程式に関する問題です。
abの最大値を求めたいので、aとbが正の整数の場合だけを調べればOKです。
42が6の倍数なので、aが3の倍数、bが偶数でないといけないと分かります。これを使うと、(a,b)の組が見つかり、最大値を調べられます。
別解としては、abの1文字を消去して、平方完成する方法があるでしょうか。
<筆者の解答>
第1問(2)
三角形の内角に関する問題で、本セット最難問と言えます。
余弦定理でcosα, cosβを調べても、残念ながらα, βはきれいな角度で求まりません。ということは、倍角の公式を使ってmα+nβ=πとなるm,nを力づくで探すほかありません。
少し楽できる要素は、mα+nβ=πはmα=π-nβと変形出来、両辺にsinをとればsin(mα)=sin(nβ)と出来ることです。なので、こうなるようなm,nを地道に調べましょう。
<筆者の解答>
第1問(3)
数列に関する問題です。
(i), (ii)からanをan=1+d(n-1)とおいたとき、a6/a3=a10/a6であれば(iii)が成り立ちます。
<筆者の解答>
第1問(4)
四面体の体積の問題です。
条件から△ABCと△ADCはACを底辺にした合同な2等辺三角形となるので、ACの長さと、△ABCと△ADCのなす角の2つを変数にして、四面体の体積を計算してあげます。
その後は予選決勝法で最大値を求めることができます。
<筆者の解答>
第2問
円の2本の接線に関する問題です。
方程式をガンガン使って代数的に解くのはかなり大変なので、出来る限り図形的に処理したい所です。
直線OPと直線ABは、ABの中点Mで直交します。この事実を使ってMの座標と直線ABの傾きを相似など使って図形的に調べることに終始します。最後はPの座標に関して、恒等式の性質を使えばよいでしょう。
<筆者の解答>
第3問
2つの放物線の共通接線に関する問題です。
(1) Pのx座標は、AとBの中間に来るという有名な性質があります。l1, l2の式を求めて連立して、それを確かめます。
(2) 先に(1)の結果を使ってSをα, βの式で求めてしまいます。その後にα, βをtの式で表現する方針で行くとよいです。
α, βをtで表す方法は、x=sでの②の接線がl1, l2と一致する条件から求まります。
(3) (2)ができていれば瞬殺でしょう。
<筆者の解答>