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平成の京大文系後期数学 -2003年-

このシリーズでは、平成の京大文系数学の後期入試の問題を1年ずつ遡って解いていきます。

 

原則、文系ユニークの問題のみ解きますので、理系との共通問題については理系の記事をご覧ください。

理系の記事はこちら↓

平成の京大理系後期数学 -2003年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)

4回目の今回は2003年になります。

 

第1問

 

ベクトルの問題です。

 

(i)は、AP=sAB+tAC (0<s<1, 0<t<1, 0<s+t<1)と数式で言い換えられるので、これを使って式変形して証明していきましょう。

 

<筆者の解答>

 

第2問

 

関数で囲まれる面積を計算する問題です。

 

まずは、f(x), g(x)の形をはっきりさせるのが先決でしょう。y=2x, y=5-x, y=2のグラフを書くことでf(x)を決定できるので、自ずとg(x)が決まりグラフをかけます。こうなれば積分計算をするのみです。

 

<筆者の解答>

 

第3問

 

図形問題です。

 

P(cosθ, sinθ), Q(-sinθ, cosθ) (0<θ<π/2)と書くことができるので、これを使って三角形の面積をθの式で表現していけばよいでしょう。

 

<筆者の解答>

 

第4問

 

四面体の体積を計算する問題です。

 

△ABCが直角三角形になっていることに気付けると、座標を設定して処理すればよさそうだと分かります。

 

A(0,0,0), B(3,0,0), C(0,4,0), D(a,b,c)としてa~cの値を確定させていきましょう。

 

<筆者の解答>

 

第5問

 

複素数の計算、およびそれを使った三角関数の計算の問題です。

 

(1) 等差数列×等比数列の形のΣなので、公比をかけて辺々引き算するのが定石となります。

 

数Ⅲ範囲でなら別解があり、それは、与式が1+z+z^2+・・・+z^n=(1-z^n+1)/(1-z)を微分したものだという性質を使ったものになります。

 

(2) z=cos40+isin40, n=9とすれば(1)の結果を使うことができます。元の式の虚部と(1)の結果の虚部を比較してあげればよいでしょう。

 

証明する式の右辺にtan20が入っているので、計算の途中で2倍角の公式を使いそうだと予想できそうですね。

 

<筆者の解答>