ちょぴん先生の数学部屋

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平成の京大文系後期数学 -1993年-

このシリーズでは、平成の京大文系数学の後期入試の問題を1年ずつ遡って解いていきます。

 

原則、文系ユニークの問題のみ解きますので、理系との共通問題については理系の記事をご覧ください。

理系の記事はこちら↓

平成の京大理系後期数学 -1993年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)

14回目の今回は1993年になります。

 

第1問

 

理系第1問との共通問題です。詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

第2問

 

理系第2問との共通問題です。詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

第3問

 

数列に関する不等式証明の問題です。

 

基本的には数学的帰納法を使えばいいのですが、初項に関する証明については、n=1,2の2つを証明しないとn=kの成立→n=k+1の成立がうまくいきません。

 

<筆者の解答>

 

第4問

 

多項式の係数を求める問題です。

 

今回の多項式は、n個の「1+x+x^2+x^3+x^4」の積からなっていて、そこから順番に1~x^4のいずれかから1個ずつ選んで積を取ることで展開式が出来上がります。

 

なので、1をp個、xをq個、x^2をr個、x^3をs個、x^4をt個選んだ場合の積を考えてあげると、展開式におけるx^4の個数=係数は、p+q+r+s+t=nかつq+2r+3s+4t=4を満たす(p,q,r,s,t)それぞれについて、それらの並び替えの場合の数、n!/(p!q!r!s!t!)を足し上げたものになります。

 

なので、上記の整数の組を調べてあげればよいことになります。

 

<筆者の解答>

 

第5問

 

空間図形の証明問題です。

 

私は最初、三平方の定理などを使った図形的処理を考えましたが頓挫してしまいました。なので、座標を設定した代数的処理で解くことにしました。

 

Aの座標は(1,0,0)としても一般性を失わないので、B(p,q,r), C(s,t,u)として、OP, OQ, ORを計算していきます。

 

そのうえで、「OP, OQ, ORの3つ全てが1/2未満になる」ことが起きないことを証明すればいいので、OQ<1/2, OR<1/2を仮定したときにOP≧1/2になることを示せばOKです。

 

<筆者の解答>