ちょぴん先生の数学部屋

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平成の東工大後期数学 -1991年-

このシリーズでは、平成の東京工業大学の後期日程の数学の問題を解いていきます。

 

21回目の今回は1991年です。

 

第1問

 

場合の数の問題です。

 

(1) (2)を見据えて、最後の2ケタに注目して漸化式を使って解いています。(1)の場合は、直接、最初の数字が0以外の9通り、以降は前の数字以外の9通り、でも計算できると思いますが。

 

(2) こちらは、前述した漸化式で解かないと厳しいと思います。最後の2ケタに注目してbnの漸化式を立てて一般項を求めるのが第1です。これができれば極限計算は容易でしょう。最終的な極限も、そりゃそうだよねと言う感じの結果です。

 

<筆者の解答>

 

第2問

 

正方形と半直線が交わる条件を考える問題で、個人的にかなり苦戦した問題です。

 

まず問題設定が若干抽象的なので座標設定しましょう。今回はA(√2,0), B(0,√2), C(-√2,0), D(0,-√2)と設定すると考えやすくなります。さらにP(2cosφ, 2sinφ)と設定して、OPの下側にある半直線をl1, 上側にある半直線をl2とします。対称性からφの範囲は0≦φ≦π/4に限定して構いません。

 

このときに、どんなφに対してもl1, l2の両方が正方形ABCDと交点を持つようなθの条件を求めるというのが、大まかな流れになります。

 

l2が正方形と交点を持つ条件は図形的に割と容易に分かりますが、l1については辺ADとの傾きの大小によって場合分けが発生することに注意です。いずれの条件もX=tanφ、Y=tanθと文字変換すると見通しが良くなります。

 

こうして条件を全て図示して、どの場合にも条件を満たすようなYの値の条件を見つけてあげればOKです。

 

※おそらく図3の導出過程にミスがある(Y≦1/√3では全て塗られてないとおかしい)と思います。もしミスを見つけた方がいらっしゃればコメントをお願いします。

 

<筆者の解答>