このシリーズでは、平成の東京工業大学の後期日程の数学の問題を解いていきます。
17回目の今回は1995年です。
第1問
立方体に内接する球に関する問題です。
(1) Cの頂点が(0,0,0), (2,0,0), (0,2,0), (2,2,0), (0,0,2), (2,0,2), (0,2,2), (2,2,2)となるように座標を組んで、原点の頂点にSnを作成していくようにすると見通しが良くなります。
すると、Snの半径をrnとすると、Snの中心がCn(rn, rn, rn)と書けるので、「CnとCn+1の距離=rn+rn+1」というSnとSn+1が接する条件から、rnの一般項を求めることができます。
(2) Cの体積からSnの体積の総和を引いてあげればOKなので、実質Snの体積の総和を計算する問題です。無限等比級数となるので、計算は難しくありません。
<筆者の解答>
第2問
楕円の準円に関する問題です。
(1) C上の2点A(acosα, sinα), B(acosβ, sinβ)でのそれぞれの接線が直交する条件を考えていきます。そこからPの軌跡が求まりますが、結構面倒な計算をしないとα, βが消えません。
別解としては、Pを通る直線をy=m(x-X)+YとおいてCと連立するという方法があると思います。
いずれにせよPの軌跡は円となり、この円の事を「Cの準円」と呼びます。
(2) Sを回転した立体の体積からCを回転した立体の体積を引けばよいのですが、S,Cのままだと計算がしづらいです。
回転軸がx軸あるいはy軸となるようにS,Cを平行移動・回転してから考えると計算しやすくなります。
<筆者の解答>