ちょぴん先生の数学部屋

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21世紀の日医大数学 -2008年-

このシリーズでは、日本医科大学の数学の問題を解いていきます。

 

15回目の今回は2008年です。

(問題文を提供して下さったせがわさん、ありがとうございます。)

第1問

整数に絡めた極限の計算問題です。

 

bnが「3の倍数の個数」+「7の倍数の個数」-「21の倍数の個数」で計算できることに注意すると、an, bn, Snはすべてガウス記号の式で書くことができます。

 

ガウス記号を不等式評価することで、はさみうちを使って極限計算ができます。

 

<筆者の解答>

 

第2問

3次関数の増減について考える問題です。

 

(1) f'(x)を計算して、2次方程式を解くだけのストレートな問題です。

 

(2)筆算で割り算を実行すればよいです。

 

(3)増減表は(1)の結果から書け、極大値の極小値は(2)の結果を使うと楽に計算できます。

 

<筆者の解答>

 

第3問

点の移動に関する軌跡の問題です。

 

(1) OR=r×OPとすることでRをPの座標で書くことでgの正体が分かります。

 

(2)P=Q, P=Rをそれぞれ成分ごとに連立して解けばOKです。

 

(3) (4)Pの座標が(1-2t, t)と書けるので、tを消去してQ,Rの軌跡を調べていきます。

 

<筆者の解答>

 

第4問

回転体の体積に関する問題です。

 

(1)いわゆる1/6公式という奴です。素直に展開して積分してもよいですが、x-aの形をできるだけ維持することで計算を楽にできます。

 

(2)OMがPQと垂直になることを利用します。

 

(3)台形を回転した部分と、円を回転した部分とで分けて計算していくと見通しが良いです。それでも、かなりの計算量です。( (1)を使うと多少は楽になります)

 

(4)αとβの範囲に注意すべきでしょう。常に半円上に2点あるためには、0<2β≦πでないといけなくて、さらにβをこの範囲で固定すると0≦α-β<α+β≦πでないといけないことが分かります。

この範囲に注意できればV1, V2を調べられ、sinβの4次関数に帰着できます。

 

<筆者の解答>