ちょぴん先生の数学部屋

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平成の北大理系後期数学 -1994年-

このシリーズでは、平成の北大理系数学の後期入試の問題を1年ずつ遡って解いていきます。

 

26回目の今回は1994年になります。

 

第1問

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面積の増減に関する問題です。

 

(1)y=xが必ずy=logxよりも上側にあることに注意して面積を計算します。

 

(2)(3) 

(1)の結果を微分して増減を調べればOKです。

 

<筆者の解答>

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第2問

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傾いた放物線に関する体積の計算問題です。

 

(1)元の放物線上の点(t, √2t^2+√2/8)を-45°回転した点を(X,Y)として、この点の軌跡を考えます。

 

(2)x=aを(1)の式に代入したときに重解を持てばよいわけです。

 

(3)Cの上側の回転体からCの下側の回転体を引くことで体積が求まります。(1)での検討からX,Yをtの式で表せるので、体積計算をtの積分として計算すると見通しがよくなります。

 

<筆者の解答>

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第3問

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三角形の周上を円が通過する領域の面積を求める問題です。

 

(1)正弦定理を使うと、各辺の長さをα,β,γ,外接円半径Rで表現でき、ここからVが求まります。一方で内接円半径の状況からもVが求まります。両者を連立してRを消去しましょう。

 

(2)実際にSを描いてみると、Sの面積は

外側の扇型の合計+外側の長方形の合計+△ABCー△A'B'C' (Sの内部の穴)で求まり、最後の△A'B'C' 以外の部分は容易にd,Vで表せます。

 

△A'B'C' については△ABCと相似なので、相似比が求まればよいのですが、相似比を計算するにはtanα/2, tanβ/2, tanγ/2の情報が必要です。

 

<筆者の解答>

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第4問

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確率の問題です。

 

サイコロの目の和をXとします。

 

(1)途中で6の倍数になることなく、l回目でXが6で割り切れない確率を計算していきます。ここで、k=n, n=1の場合が例外扱いとなることに注意です。

 

(2)定義通りにEnを計算していきますが、ここでもn=1のみ例外扱いとなります。

 

<筆者の解答>

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