このシリーズでは、東京慈恵会医科大学の数学の問題を解いていきます。
9回目の今回は2014年です。
(問題文を提供して下さったせがわさん、ありがとうございます。)
第1問
小問集合です。
(1)確率の問題です。XとYを決めたときに、真ん中のカードの番号が何通りあるかを調べていきます。イについてはX≦5のときとX≧6のときとで場合分けが発生することに注意です。
(2)1次変換に関する問題です。
座標の値が分かっているものから順番に関係式を詰めていくとよいでしょう。
<筆者の解答>
第2問
曲線の概形と上下関係、面積を調べる問題です。
(1) f''(x)まで計算して増減と凹凸を調べればよいでしょう。
(2)h(x)=g(x)-f(x)の符号を微分を使って調べていきます。
(3)定番通りの積分計算を実行し、aで微分することで最大値を求めていきます。logの積分が登場するので、部分積分を適用です。
<筆者の解答>
第3問
領域図示と関数の値域を調べる問題です。
(1)xのままだと考えにくいので、t=sinx+cosxと変換することで、与式をtだけの不等式に変えることができます。さらにs=√2tとすると式がよりスッキリします。
このようにしてできたsの2次不等式が、-2≦s≦2の範囲で常に成立するような(a,b)の条件こそがDとなります。大きくbと0の大小関係による場合分けが発生しますが、特にb<0の場合は軸の位置による細かい場合分けが追加で必要になります。
(2) 与式の値をmとすると、m=(与式)は、「(-4,-1)を通る直線」と解釈することができるので、この直線とDが交点を持つ条件を視覚的に調べていけばよいでしょう。
<筆者の解答>
第4問
立体の体積の計算問題です。
(1)メネラウスの定理を使うことでMG:GDの比が分かるので、そこからク、ケが求まります。
さらに内積の関係式を使うことでdとAも座標が求まります。
(2)四角錐を平面z=tで切った断面を調べて、それをz軸周りに回転してできる図形の面積を積分すればOKです。
<筆者の解答>