このシリーズでは、平成の九大理系数学の後期入試の問題を1年ずつ遡って解いていきます。
13回目の今回は2007年になります。
第1問
四面体の体積を求める問題です。
(1)Qの座標が(2q+2, -4q+2, 4q-2)とかけるので、OQ⊥BCとなるqを求めます。
(2) OBとOCが実は垂直になるので、面積計算は容易いです。
(3) 平面OBCの式を求めて、法線ベクトルを考えるとよいでしょう。
(4) △OBCを底面として体積を計算します。高さは(3)の考察過程で既に登場しています。
<筆者の解答>
第2問
一次変換に関する問題です。
(1) (a,b)が(a',b')に移るとして、傾きが1, 中点がy=-x上にある条件からAが求まります。
(2) B=A×60°回転行列 となります。
(3) ケーリーハミルトンの定理を使うとB^3が計算できるので、(1,0)にB^3をかけて終了です。
(4) (1,1)にB^(-1)をかければ終了です。
<筆者の解答>
第3問
関数の増減について考える問題です。
(1)左辺ー右辺を微分して調べるお馴染みの問題です。
(2)1つめの極限は(1)から直ちにわかるでしょう。2つ目の極限はx=e^(-t)としてはさみうちに持ち込みます。
(3) xの値で場合分けしてf(x)の増減を調べます。x<0の場合はlog|x|の符号も気にする必要があるので、xと-1の大小による場合分けも必要です。
こうしてグラフが書ければf(x)=aの解の個数は視覚的に分かります。
(4)いわゆる広義積分という奴です。とはいえ、普通に積分を計算して極限を取れば問題ありません。
<筆者の解答>
第4問
確率の問題、といいつつ(1)(2)ともに、ほぼ樹形図を書き上げることに終始します。
(1)の場合は、7回目が50以上なら6回目は25以上・・・といった感じに条件を付けて絞って樹形図を描かないと爆発してしまいます。
<筆者の解答>
第5問
三角形の面積に関する問題です。
(1)余弦定理を使ってcosC, sinCを調べればよいでしょう。ヘロンの公式を使うという別解もあります。
(2) x,y,zは対称なので、4≦x≦y≦z≦7としても問題ありません。このときにzを固定して図を描くと、x=y=4の時に面積は最小、x=y=zの時に面積が最大だと分かります。
<筆者の解答>