このシリーズでは、平成の北大理系数学の後期入試の問題を1年ずつ遡って解いていきます。
25回目の今回は1995年になります。
第1問
1次変換に関する問題です。
問題文の条件を処理すれば、この変換を表す行列の成分をp,qの式で表すことができ、x軸y軸の変換先の方向ベクトルが求まります。
あとはこれら2つの方向ベクトルの内積を利用してcosθを求めましょう。但し、θが鋭角に限定されているので、内積自体にも絶対値を取る必要があります。
<筆者の解答>
第2問
楕円と直線との距離を調べる問題です。
(1)l上の点Q(t,t,t)とPとの距離を調べ、tを動かしたときの最小値がdになります。
(2) (1)の結果でさらにθを動かしてあげましょう。2倍角を使って2乗を解消して合成を使うとよいです。
<筆者の解答>
第3問
数列の極限を求める問題です。
(1)お馴染みの左辺ー右辺を微分して調べるパターンです。
(2)c-an+1を2通りに計算して、(1)の不等式も利用すると示せます。
(3) 同様にan<cの場合の不等式も導いてあげると、はさみうちの定理に持ち込めます。
ここまでの考察から、anはcより大きい値と小さい値を行き来するので、an=cとなる心配はありません。
(ちなみにan=cであれば、恒久的に数列はcの値を取り続けるので、極限がcになるのは当たり前です)
ちなみに、(3)の知見からcをexcelで計算すると、c=0.567143・・・という値になりました。
<筆者の解答>
第4問
面積の計算問題です。
(1)問題文の関数は、x=整数×πの場所で符号が変わるので、絶対値を取りつつmπ~(m+1)πの積分値の和でSnが表現できます。
指数関数×三角関数の形の積分なので、無理やり原始関数を構成して解く方法を採用しました。
(2) (1)ができていれば瞬殺です。
<筆者の解答>