ちょぴん先生の数学部屋

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21世紀の早稲田商数学 -2018年-

私大文系入試で最高難易度と呼び声の高い、早稲田大学商学部の数学の問題を解いていきます。

 

5回目の今回は2018年です。

 

第1問(1)

 

絶対値を含んだ方程式に関する問題です。

 

絶対値が付いたままだと考えにくいので、x≦1とx≧1に大別して場合分けし、それぞれに対してaの値に応じて実数解が存在する条件を調べていきます。

 

キーポイントは、xの項が消えうるa=±1の場合の取り扱いです。

 

<筆者の解答>

 

第1問(2)

 

整数問題です。

 

225=15^2なので、和と差の積を使って処理していけそうです。するとbが30の約数だと分かり候補が2,3,5に絞れます。また、「bとb^m -1が互いに素である」、という情報もカギになります。

 

<筆者の解答>

 

第1問(3)

 

積分を含んだ恒等式の問題です。

 

P(x)がn次式だとすると、左辺はnm+1次式、右辺は3n次式になって両者が一致するので、そこからnとmが確定できます。

 

そうなればP(x)を文字でおいて積分計算し、係数比較してあげます。

 

<筆者の解答>

 

第1問(4)

 

周期関数の周期を求める問題です。

 

xに整数を入れて調べてみると、xが偶数の時はf(x)=0, 奇数の時は4周期で等しくなることがわかります。なので、m=4なのでは?と予想できます。

 

あとは、実際にf(x+4)-f(x)が0になることを計算で確かめればよいでしょう。

 

<筆者の解答>

 

第2問

 

実数の小数部分に関する漸化式、集合の問題です。

 

この問題は、問題文だけ読んでも状況が良く掴めないので、いかに状況を分かりやすく言い換えるかが、カギになります。

 

まず漸化式の意味するところは、ak+1(x)=「2ak(x)の『小数部分』」だとわかるので、ある瞬間にak(x)が整数になったら、それ以降の番号ではずっとak(x)=0となることがわかります。

 

ak(x)にいくら整数を足しても「小数部分」は影響を受けないので、結局bk+1(x)=2bk(x)となるようなbk(x)=x×2^(k-1)を考えれば十分で、「bk(x)が整数になるkがあるかどうか」を確かめればよいと分かります。

 

つまり、「i/nを2倍し続けると、いつかは整数になる」そんなi/nが、Snの中身になります。

 

(1)ここまで問題を噛み砕くことができれば、n=12の場合は「iが3の倍数」ならS12の要素になれることがわかります。

 

(2) nを2で割り続けた結果残った奇数をMとしたとき、「iがMの倍数」になることがSnの要素になる条件です。

 

nを2で割れる回数をlとすると、n=2^l×Mとかけて、この時、Sの要素が1/2^l、・・・(2^l -1)/2^lの2^l -1個あることが分かります。

 

要素を一番多く含むのはlが最大となる時なので、結局求めるものは2^l -1の最大値になります。

 

<筆者の解答>

 

第3問

 

点列に関する問題です。

 

まずは、問題文の(i)と(ii)を数式に落とし込んでいきます。An = (an, bn)とおいてan, bnの漸化式を求めてあげましょう。(使う条件は、OAn⊥An+1An+2, 線分の中点がOAn上にある、の2つです)

 

そこに、実際にPkの情報を代入してみるとかなり状況がスッキリします。

結論から言うと、An = (cosθn, sinθn)、θn+2 =2θn -θn+1が成立します。ここからθnの一般項が求まれば、Anの座標の一般式が得られます。

 

(1)θnにi=1, j=2を代入して、θ15が2π/9+2π×整数になるようにkを決めてあげます。

 

(2)こちらも方針自体は一緒で、θnが2π/9+2π×整数の形にならないようなi,jの組み合わせを調べるわけです。

 

が、2≦i≦9, 2≦j≦9の全56通りあって、これらすべてに関して「27で割った余り」を考えないといけないと分かり、行き詰まってしまいました。

 

なので、最後まで解けていません。すみません。。。

 

<筆者の解答>