第10弾は、名古屋大です。 旧帝大の理系ラストです。
<概略> (カッコ内は筆者が解くのにかかった時間)
1.双曲線と直線の交点(52分)
2. 3つの素数を用いた不等式・方程式 (60分)
3. 抽象的な関数の正負 (28分 ※筆者は解けませんでした。⇒後日解けた)
4. 正方形すごろく (50分)
合計190分 (参考:試験時間150分)
<体感難易度>
易レベル:なし 、標準レベル: なし 、やや難レベル:1,2,4 、難レベル:3
難易度は、明らかに去年より難化しています。標準以下の問題は1問もなく、下手すれば全滅もありうる鬼畜なセットです。
特に第3問は捨て問確定だと思います。
第1問
双曲線と直線の交点について考える問題です。今回のセットではまだマシな部類の難易度の問題です。
(1)は、Cとlの式を連立してxの2次方程式を作り、それが異符号の2解を持つ条件を求めることになります。ただし、b=0やa=bの例外処理を忘れずに。
(2)は、3点の座標が与えられた三角形の面積の公式を使います。
「A(a,b), B(c,d)のとき、三角形OABの面積Sは S=|ad-bc|/2 になる」です。
これを使うために、Pのx座標をp, Qのx座標をqと置いて、(1)の方程式で解と係数の関係でp+q, pqを計算しておくとよいです。
(3)は(2)さえできてしまえば、微分して増減調べて終了です。
最低限、この問題だけでも頑張ってみましょう。
<筆者の答案>
第2問
素数絡みの整数問題です。
(1)は、a^2<bcとなるには、可能性として「aが一番小さいか、2番目に小さい」以外にないですよね。aが一番小さいときは成り立つのは当たり前なので、aが真ん中の場合に成立するかをチェックしましょう。
(2)は、まず左辺に注目しましょう。2つの因数のうち、明らかにx+yの方が小さいですよね。右辺が3つの素数の積になっているので、x+yは3つの素数のどれかを使った掛け算になるはずです。そうなると、x+yの値の候補は大分絞られます。
あとは、それら候補を個別にチェックしていきましょう。
<筆者の答案>
第3問
抽象的な関数に関して、正負、積分を考える問題です。
あまりの抽象さ故、発想がうまくいかないと到底太刀打ちできない捨て問です。
前述のように、私自身解くことができませんでした(涙)
与えられた条件が「下に凸」という情報だけなので、「y=f(x)のグラフは、必ず2点間を結んだ直線より下にある」という事実が使えないかと足掻いてみましたが、うまくいかず。
(2)はF(x)cosxを積分してf(x)cosxをあぶり出せないかと検討しましたが、これまたうまくいかず撃沈・・という感じでした。
こういった抽象的すぎるものが嫌いなので、数学科は選ばなかったんですよ。私は。
(あと、ポツンと本郷でなく駒場に取り残されてしまうからというのも理由です笑)
[3/9追記]
後日なんとか解けました。。。(1)だけ諦めて(2)(3)を先にやればなんとかなったかもしれないですね(後悔)。やはり(1)の着想が難しすぎますね。
(2)は、やっぱりF(x)cosxを積分すれば解けました。ただし区間を0<x<π/2としないとうまくいかないので、やっぱり難しいです。
(3)は、一回部分積分すると(2)に帰着できます。
<筆者の答案>
[3/9追記] 第3問が無事解けましたので、解答をupします。
第4問
四角形すごろく?のようなゲームに関する確率の問題です。
(1)は、サイコロの目がどう出ればゲームが終わるかを順番に検討して、確率を直接計算しましょう。
(2)は、確率漸化式の出番です。
よくよく考えると、コマの配置は3パターンしかありません。
・対角線の両端に2個
・辺の両端に2個
・同じ場所でダブる(このときゲーム終了)
この3パターンについて確率漸化式を立てればよいでしょう。
(3)は(2)で求めたpnを与式通りにΣ計算して大小比較です。
<筆者の答案>