東大京大に引き続き、他の旧帝大の問題も取り上げていきます。この記事では、名古屋大学の2005年の問題を取り上げます。
第1問
放物線内部の台形の面積を考える問題です。
(1)は教科書レベルの面積計算です。
(2)は、まず台形ができるためのtの条件が必要です。その中で、下底は簡単に分かるので、上底と高さの情報を調べましょう。
<筆者の解答>
第2問
5次方程式の解に関する問題です。
(1)係数が等比数列的に変化していることに着目して因数分解しましょう。
(2) (1)の解5つそれぞれについて総当たりで調べます。整数解がないことは、グラフを描くことで確かめることができます。
<筆者の解答>
第3問
ベクトルの問題です。
(1)P,Q,R,Sの道のりの長さをtで表してしまえば簡単に求まります。
(2)OMベクトルを、PR上にある、QS上にあるという2通りで表現して、両者が一致すればよいわけです。
<筆者の解答>
第4問(a)
第4問は(a)(b)の選択問題で、今回は計算力さえあれば(b)の方が圧倒的に楽なので、(b)の選択をオススメします。(a)は確率の問題で、発想が必要な難問です。
(1)とりあえず3回分の動きを書き出してみましょう。
(2) 正攻法でpn(m) + pn(-m)を直接求めようとしても困難なので、帰納法で(2)の事実を証明します。具体的には、漸化式を描いたときにqが一切含まれないことを利用します。なかなか使わない発想だと思います。
(3) (2)から、pn(0)の値はqに関係ないことが分かったので、q=1/2としても何の問題もありません。これで場合の数さえ考えればよくなったので、非常に考えやすくなりました。
点の位置が0に来るとき、+1の移動と-1の移動が同じ回数だけ発生します。このことから確率が求まります。
<筆者の解答>
第4問(b)
選択問題の片割れ(b)は、積分の計算問題です。誘導なしで(2)がでたら超難問でしたが、誘導があるおかげで解けるようになっています。
(1)x=π-t という変数変換を行いましょう。
(2) (1)から、何をf(x)とすればよいかを考えればよいわけです。(1)を使った後は、積分計算のいい練習問題になると思います。
<筆者の解答>