ちょぴん先生の数学部屋

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平成の阪大理系後期数学 -1998年-

このシリーズでは、大阪大学の後期の数学の問題を解いていきます。

 

今回は1997年です。

(問題文を提供して下さったせがわさん、ありがとうございます!)

 

第1問

線分の長さに関する計算問題です。

 

(1)ベクトルBPk, BQkから計算していきます。

 

(2) (1)と同じようにQkRk, RkPkを計算してあげればよいでしょう。内積の和については、始点を統一して最終的には余弦定理を使って計算してあげます。

 

(3)区分求積法で極限を計算していきます。

 

<筆者の解答>

 

第2問

cos2π/7の近似値を求める問題です。

 

(1)cos3θ, cos4θを加法定理で計算してあげればf(x), g(x)が求まります。このf,gのような関数を「チェビシェフ多項式」と呼びます。

 

(2) 7α=4α+3α=2πを利用して(1)を適用してあげればよいです。

 

(3) P(x)の0≦x≦1での増減を調べて、P(x)=0の解がどの位置にあるかを調べていきます。

 

<筆者の解答>

 

第3問

関数の増減と、面積に関する問題です。

 

(1)こちらは帰納法を使えば証明でき、pn,qnの漸化式から一般項が求まります。

 

(2)ここから結構面倒くさい問題になります。

fn(x)の増減だけならまだしも、凹凸を調べなければならないので、fn'(x)=0の解とfn''(x)=0の解の両方を調べる必要があります。これらを調べたら、この解たちの大小関係をきちんと調べておかないと増減表がうまく書けません。

 

(3) Cnをy=fn(x)のグラフだとしたときに、Cn,Cn+1の交点x座標、Cn,Cn+2の交点x座標、Cn+1,Cn+2の交点x座標、そしてCn~Cn+2の上下関係を調べてあげる必要があります。

 

(4) ここまでできていれば、無限等比級数の計算に帰着できます。

 

<筆者の解答>