このシリーズでは、平成の東北大理系数学の後期入試の問題を1年ずつ遡って解いていきます。
23回目の今回は1996年になります。
第1問
2つの3次関数の共通接線に関する問題です。
(1) (2) x=tでのyの値とy'の値が一致するように、tとaを求めます。
(3) x=t以外の交点を求めて積分計算します。
<筆者の解答>
第2問
直円錐の体積の最大化問題です。
底面半径をr, 高さをhとして、展開図を考えることで側面積=6πとなるようなrとhの関係式を調べて、体積を1文字で表現することを目標にしましょう。
hを消去すると、微分を使うまでもなく平方完成で体積の最大値が求まってしまいます。
<筆者の解答>
第3問
最短経路の個数を調べる個数です。
(1)は教科書レベルですが、(2)(3)は余事象を考えたほうが数えやすいでしょう。
特に、(3)は「Pを通る経路」「Qを通る経路」「PとQの両方を通る経路」の3つを考えることになります。
<筆者の解答>
第4問
四面体の平面による断面を考える問題です。
(1)Vの各辺とαとの交点を逐一調べていくほかありません。
(2)断面の四角形は等脚台形となることに注意して、各辺の長さと高さを調べると面積が計算できます。
(3) 考える球面は(x-r)^2+(y-r)^2+(z-r)^2=r^2と書けるので、これがWの面と接するrのうち最も小さいものを調べていきます。
Wの面は各座標面とαのほかに、元々のVの面の一部βがありますので、αに接するrとβに接するrの2つの候補が求まります。
<筆者の解答>
第5問
積分方程式の問題です。
積分からtと関係ない係数を外に出せば、tの関数の積分はただの定数扱いにできるので、f(x)の概略が分かります。それを定数を定義した式に代入して、定数を確定させます。
<筆者の解答>