このシリーズでは、平成の東京工業大学の後期日程の数学の問題を解いていきます。
4回目の今回は2008年です。
第1問
不等式の証明問題で、発想力がほぼ全てと言っていい問題です。
(1) 与えられた不等式の係数はa1, a2と違っていて、示す不等式の係数は1,1と揃っています。なので、不等式の両辺に何かしらの正の実数をかけて足し算して、係数が揃うようにしてあげれば示せそうです。
(2) (1)と発想は同じで、両辺を一定の定数をかけて足してあげて、全ての係数が揃うようにする、という発想で攻めます。
<筆者の解答>
第2問
積分の極限に関する問題です。
まずはInを計算することに尽きます。
sinの中にごちゃごちゃした係数が入っていて厄介なので、θ=nπxと変換してsinの中身をスッキリさせてしまいます。
次に絶対値が付いているのが面倒ポイントなので、0~nπというθの区間をπごとに区切って(k-1)π~kπとしてあげればkの偶奇によって絶対値を外すことができます。
こうしてInを計算できれば、極限計算は容易です。
<筆者の解答>