ちょぴん先生の数学部屋

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21世紀の慈恵医大数学 -2021年-

このシリーズでは、東京慈恵会医科大学の数学の問題を解いていきます。

 

2回目の今回は2021年です。

(問題文を提供して下さったせがわさん、ありがとうございます。)

第1問

確率の問題です。

 

各々、条件に見合う1~4、5~6の出方を全て列挙することに尽きます。アについてはそれぞれ何回出るかが、玉の合計個数から求まります。

 

<筆者の解答>

 

第2問

回転体の体積と、面積の極限を求める問題です。

 

(1)定石通りの積分ですが、この問題に関してはyで素直に積分したほうが良いですね。

 

(2)S1, S2をそれぞれ計算していきますが、S1には「e^(x^2)の積分」という直接計算できない項が残るので、これについて不等式評価してはさみうちに持ち込みます。

 

<筆者の解答>

 

第3問

三角関数に関する問題です。

 

(1)冒頭の不等式に関しては、代数的に解くのではなく単位円を使って図形的に解くとよいでしょう。πの偶数倍だけズレるので、結局xの区間が複数できることになります。

 

あとは0<x≦πを満たすように、その整数の個数を調べ、定義通りにxk, θkを計算していきます。

 

(2)前半については背理法です。つまりi<jについてri=rjになる場合があると仮定して矛盾を導きます。この状態を仮定するとj-iがaの倍数でないといけないのですが、j-iの範囲からしてありえないわけです。

 

後半については、Zkの座標が(cos(2πrk/a),sin(2πrk/a) )となって、前半の結果からr1~raは1~a-1の範囲の相異なる自然数となることから、即座にわかります。

 

<筆者の解答>

 

第4問

図形を題材にした無限級数の和に関する問題です。

 

正方形の1辺をlnとして、三角比を使ってln, anの一般項を求めていけばよいでしょう。anは等比数列なので、無限級数の計算は容易です。

 

<筆者の解答>