私立文系最難関の一角、早稲田大学の商学部の問題を取り上げます。今回は2000年です。
第1問
小問集合です。
(1)左辺の対数の混じった数を簡単にしていくことに尽きます。
(2)定積分の部分をaとして、aの式にf(x)の形を代入してaを求めていきます。
(3)zを極形式z=r(cosθ+isinθ)で表現してから解くと見通しが良いです。
(4)200!を計算したときに末尾に0がいくつ並ぶかを考える問題です。200!を素因数分解すると、2や5が複数含まれています。このとき2と5が1セットできると10が1つできるのでこのセットがいくつできるかを考えればよいのですが、実際には5に比べて2は格段に多く含まれているため、5の個数を数えれば十分です。
結局1~200の中で5の倍数はいくつか、25の倍数はいくつか、125の倍数はいくつかを考えてあげればよいことになります。
<筆者の解答>
第2問
方程式の解に関する問題です。
言わんとすることは、「4次方程式f(x^2+a)-x=0の解のうち、2次方程式f(x)-x=0が成り立たないものはない」ということです。
ということは、少なくとも4次式f(x^2+a)-xは2次式f(x)-xで割り切れてないといけません。実際に割り算してみると、aによらず割り切れることが分かります。
そうすると、商として2次式が残ります。題意が成立するには、少なくともこの2次方程式とf(x)-x=0が共通の解を持っていないといけません。この条件からaが求まります。
これだけだと、f(x)-x=0の解以外の解を持たないことが保証されないので、最後は実際に方程式を解いて十分性を確認して終了です。
<筆者の解答>
第3問
数列の問題です。
(1)これはa1, a2を代入するだけなので簡単です。
(2)同じ要領でa4,a5・・・と計算するのは骨が折れ、かといって漸化式も綺麗に一般項が求まらない形をしています。
ここは、an=0となるnの最小値をmとして、amからam-1, am-2,・・・と逆算して考えていくとよいでしょう。
見やすいようにanの順番を逆順にした数列をbn(=am-n)として考えていきますが、実験しても規則性を見つけるのが意外と難しいです(気付いてしまえば簡単なのですが)。
この規則性が見つかれば、a1, a2の値を使うことでmが求まります。
結果は2000で、2000年の問題らしい数字になりました。a1, a2の値が半端な数字になっているのも、このためでしょう。
<筆者の解答>