ちょぴん先生の数学部屋

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平成の早稲田理工数学 1997年

私立最難関の一角、早稲田大学理工学部の問題を取り上げます。今回は1997年です。

 第1問

3次方程式の解に関する問題です。

 

(1) (*)の左辺を微分してグラフを描けば視覚的に示せます。

 

(2)α-β>0, β-γ>0をそれぞれ因数分解を使って示していきます。

 

(3)実際に(*)にx=βを代入してαの式で整理していきます。αが(*)の解なので次数下げが使えます。x=γについても同様です。

 

<筆者の解答>

 

 第2問

数列及び、極限の計算問題です。

 

(1)一見して簡単に解けそうにない漸化式なので、数学的帰納法の利用を考えます。

n=3あたりまで計算してみると規則性が見えてきます。

 

(2) ガウス記号を不等式評価して、はさみうちに持ち込む作戦でよいでしょう。極限計算にはネイピア数eの定義が登場します。

 

<筆者の解答>

 

 第3問

場合の数の問題です。

 

末尾に1を追加するか、2,3を追加するかの場合分けで考えて漸化式を作り、それを解くだけの容易い問題です。

 

(1)の2つの漸化式を足し引きすることで単純な等比数列の形にできます。

 

<筆者の解答>

 

 第4問

三角形の成立条件を考える問題です。

 

(1)a≧b≧cが3辺となる三角形が成立する条件はb+c>aです。これを繰り返し利用します。

 

(2)Tをk回変形した三角形をTkとします。(T0はTそのものとします)

このときに実際に実験してみると、Tk+3はちょうどTkを相似比1/2にしたものだと分かるので、T0, T1, T2の3つの三角形さえ成立していれば、題意が示せたことになります。

 

1>x>y>1/2ならばT0,T1,T2の3つ全てが作れることを(1)の結果も見つつ示していきましょう。

 

<筆者の解答>

 

 第5問

サイクロイドに関する問題です。

 

(1)弧の長さの関係から中心角を考え、回転行列を駆使して座標を求めていく定番問題です。

 

(2)公式に当てはめて積分計算するのみです。

 

<筆者の解答>