東大京大に引き続き、他の旧帝大の問題も取り上げていきます。この記事では、大阪大学の2000年の問題を取り上げます。
第1問
円の接線に関する問題です。
Pの座標は素直に出せると思いますが、Q,Rの座標を求めるのは中々大変です。
しかし、今回はQRを通る直線の式だけを知りたいので、必ずしもQ,Rの座標そのものは必要ありません。
今回は、図形的な考察によって、Q,Rの座標を求めることなく直線QRの式を求めることを考えてみましょう。
<筆者の解答>
第2問
三角形の面積に関わる確率の問題です。
これは、考える面積が9/2でなければとてつもない難問になります。が、面積が9/2というのは、底辺=3, 高さ=3の三角形以外にないので、少なくとも1つの辺は正方形の1辺となります。
よって、そんな三角形がいくつ作れるかを考えればよいことになります。
<筆者の解答>
第3問
整数問題です。これは経験がないと厳しいと思います。
この問題は、5の倍数が登場することが最大の救いとなっています。これにより、3nに10, 20,30・・と足していった数は全部表現可能となります。
これにより、表現できない候補は、1,2,4,7,8,11,14,17まで絞ることができます。このうち、8,11,14,17は、5+3nの形で表現できています。
残った1,2,4,7はどうあがいても表現不可能なので、これらが答えとなります。
<筆者の解答>
第4問
極限の問題です。これは易しい問題です。
ガウス記号があるので、不等式で挟むことができ、はさみうちの定理に持ち込めます。
極限の計算には区分求積法が適用できます。
<筆者の解答>
第5問
立方体と球の配置に関する問題で、本セット最難問かと思います。
私自身相当解法に悩みました。最初X, Yをうまく配置してできるだけ多くの点が入るように考えましたが、うまくいきませんでした。。。
ここは、逆転の発想、点の個数を少ない順から順番に検討する、です。
(1)1個入るのは当たり前です。一個の辺を球に入れることも可能なので、2個もOKです。ところが、3個目を入れようとすると、Xの面の対角線が球をはみ出してしまうので無理だということが分かります。4個以上を入れようとしても、やはり対角線で引っかかってしまい入りません。
(2)も同じように考えます。1つの辺をすっぽり入れると、同時に5個の辺の一部が球に入ります。球の中に頂点が入る場合はこれで調べつくしました。
次に球の中に頂点が1つも入らない場合を考えます。X,Yの中心を揃えてあげると、YはXからはみ出しますが、面からちょこんと顔を出す程度のはみ出し方になります。
この状態でYを上下左右に動かすと、どんなに頑張っても4辺としか共有部分を持てないことが分かります。
<筆者の解答>