東大京大に引き続き、他の旧帝大の問題も取り上げていきます。この記事では、名古屋大学の1999年の問題を取り上げます。
第1問
ベクトルを使った恒等式の問題です。
(1)ベクトルのままでは考えにくいので、p=(x,y)と成分表示して見慣れた2次の恒等式に落とし込んでしまいましょう。
(2) (1)の恒等式の成立条件から求めていきます。
<筆者の解答>
第2問
3次関数にまつわる角度の問題です。
まずは、Q,Rの座標をtで表すのが先決です。その後の処理は、cosの値を訊かれているので、ベクトルの内積を使うと手っ取り早いと思います。
<筆者の解答>
第3問
ボールの入れ方を題材とした確率及びその極限の問題です。京大でも似たような過去問があります。
(1)k個目の玉で終了するのは、k-1個までは別々の箱に入り、k個目がすでにボールが入っているk-1個の箱のどれかに入る場合です。
それぞれの玉を入れる箱の選び方を調べましょう。
(2)指示通り区分求積法で極限計算します。とはいえ、区分求積法をうまく使えるように確率の式を処理するのが工夫の要るところです。
<筆者の解答>
第4問
2進数を背景にした整数問題です(というか、久々に選択じゃない第4問ですね)。
(1)1999は奇数なので、k4=0は確定です。あとは、2で何回割り切れるかを順番に検討していくことになります。
(2)(3)これも、2で割り切れる回数が両者で一緒になるという事実が解決の突破口になります。(3)は、(2)をベースに数学的帰納法を使います。
(3)の結果から、一つの自然数を2進数の和で表現する方法が一通りしかないことが言えます。よって、10進法の表記と2進法の表記がきちんと1対1対応になることが分かります。
<筆者の解答>