東大京大に引き続き、他の旧帝大の問題も取り上げていきます。この記事では、名古屋大学の1997年の問題を取り上げます。
第1問
三角形の重心に関する問題です。
重心を取り扱うので、ベクトルを使うのが簡便でしょう。
Aを始点にして、AP, AQ, ARの各ベクトルをt, AB, ACを使って表現して、重心を計算してみましょう。
<筆者の解答>
第2問
放物線と円が接する条件を考える問題です。
問題文にある通りに、円の接線と放物線の接線を両方求めて、両者が一致する条件を考えます。
<筆者の解答>
第3問
数列の極限を求める問題です。
Σの式から、anの一般項が√(2n+1)と求まります。(第n項までの和から第n-1までの和を引き算すればよいですね)
あとは、Σ√(2n+1)を上下で挟んではさみうちに持ち込みます。上下で挟む方法は、お馴染みの面積比較で良いでしょう。
<筆者の解答>
第4問(a)
直方体かつ面がでたらめなサイコロの面を決定する問題です。
直方体の対称性から、a,bの出る確率が5/36, c,dの出る確率が1/9, e,fの出る確率が1/4と決定できます。(これらを足すと1/2になるはずなので)
このあと期待値の条件から、a,b,c,d,e,fの満たすべき条件を絞り込んでいきましょう。
<筆者の解答>
第4問(b)
3次関数で、3つの連続する整数に対して整数値になる時、全部の整数に対して整数となることを証明する問題です。類題(というかもっと難しい問題)が、京大でも出題されています。
一般に、関数f(x)が、全ての整数に対して整数となる必要十分条件は、
1, f(n0) =整数 となるような整数n0が存在する。
2. すべての整数nについて f(n+1)-f(n)=整数となる
です。
この事実を使うと、見通しよく解くことができます。
(1)(2)ともに条件1はクリアしているので、2をクリアしているかどうかをチェックすればよいわけです。
<筆者の解答>