東大京大に引き続き、他の旧帝大の問題も取り上げていきます。この記事では、北海道大学の1995年の問題を取り上げます。
第1問
1次変換の問題です。
(1) P,Qの移動の仕方から、Aをa,b,cの式で書くことができます。その上で、OP=OQ, ∠POQ=90°の情報から、b,cをaの式で表すことを考えます。
(2)回転行列のとき、(1,1)成分がcosθ、(1,2)成分が-sinθ、(2,1)成分がsinθ, (2,2)成分がcosθと表せます。
<筆者の解答>
第2問
極限を求める問題です。
(1)lとmの式を連立するだけです。
(2)加法定理でtanの中身を単純化すると、tanx/x →1が利用できます。
(3) θをうまくtの式に変えてあげると、(2)が利用できます。
<筆者の解答>
第3問
方程式の解の配置についての問題です。結構面倒な問題です。。
まず、f(0), f(π/2), f(π)を計算してみると、それぞれプラス、マイナス、プラスとなっているので、[0, π/2]の区間に少なくとも1個、[π/2, π]の区間に少なくとも1個、解があることが分かります。あとは、「少なくとも1個」が「1個だけ」に絞れればよいわけです。
f(x)を微分してみると、[0, π/2]ではf'(x)<0が常に成り立っているのでf(x)は単調減少です。よって、[0, π/2]にある解は1個だけであることが分かりました。ここまでは難しくありません。
問題は、[π/2, π]についてです。この区間ではf'(x)の符号が簡単には分かりません。
この符号を調べるために、何度も何度も微分することを強いられます。この問題の場合、3回も微分しないと正負が判断できないのですよ。。。
苦労の末、f'(x)が1回だけ0になることが分かります。よって、[0, π/2]の部分も合わせると、f(x)は極小値を一個だけ持つ関数となります。
これで、グラフの形状から証明完了です。
<筆者の解答>
第4問
微分方程式の問題です。
(1)与式の積分からxを追い出して、xで微分してみましょう。
(2) (1)で得られた微分方程式を解きます。
<筆者の解答>
第5問
点の移動の仕方を考える確率の問題です。
考える現象の余事象は、「x=2を通らない」あるいは「x=2を一回しか通過しない」となり、こちらの方が考えやすいです。(1)(2)は、この余事象の確率を求めましょう。
(2)は、途中で、等差数列×等比数列の形のΣ計算が要求されます。
(3) (2)ができていれば楽勝です。
<筆者の解答>