ちょぴん先生の数学部屋

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平成の一橋数学 2007年

文系数学の最難関、一橋大学の2007年の問題を取り上げます。

第1問

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3次方程式の解を求める問題です。

 

(1)x=a+biを実際にf(x)に代入して、実部=0, 虚部=0となる条件を考えていきましょう。

 

(2)虚数解は(1)で求まっているので、残り1つの実数解を求めることになります。虚数解から、f(x)を割り切る2次式を作ることができる、というのがヒントです。

 

<筆者の解答>

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第2問

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係数が漸化式で与えられた2次関数についての問題です。

 

(1)an, bn, cnの一般項を順に求めていきますが、cnの計算が難しいと思います。

おそらく、直接一般項を求めずとも、Hnの判別式をいきなり計算することでもできるとは思いますが、初見では思いつかないので素直に一般項を計算したほうがいいでしょう。

 

(2) 解と係数の関係から、PkQkの長さを計算することができます。

 

<筆者の解答>

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第3問

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放物線と直線で囲まれる部分の面積を考える問題です。

 

(1)それぞれの面積を素直に積分で求めてしまいましょう。

 

(2)△OPQの最大値を平方完成で調べます。

 

<筆者の解答>

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第4問

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3次関数の最大値についての問題です。

 

aの値によってx≦2でのf(x)の形状が変化するので、場合分けしましょう。

その各々について、最大値の候補がいくつか出てくるので検討しましょう。

 

<筆者の解答>

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第5問

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確率の問題です。

 

(1) (ⅰ)の場合と(ⅱ)の場合で当然場合分けをします。

(ⅰ)の場合は、kが1回、1~k-1が1回、k+1~nが1回出れば題意を満たします。

(ⅱ)の場合は、kが3回出るケースと2回出るケースに分けて考えましょう。

 

(2) Pkがkの2次関数になっているので、平方完成して考えます。kが整数なことに注意すると、nの偶奇による場合分けが発生することが分かります。

 

<筆者の解答>

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