私立最難関の一角、早稲田大学の理工学部の問題を取り上げます。今回は2019年です。
第1問
整数問題です。(1)のヒントがあるおかげで解きやすくなっています。
(1) 6n^5 +5 が5の倍数になってしまいます。
(2) (1)をヒントにすると、nを5で割った余りで分類して、3つの数のどれかが5の倍数になってしまうことを確かめれば良さそうです。
<筆者の解答>
第2問
正n角形の外周の極限を考える問題です。
(1)余弦定理を使ってLnを求めることができます。
(2) sinx/x →1 という極限を使う典型問題です。
(3) Lnがnについて単調減少なことを証明するので、微分して増減を調べればよいです。その際、扱いやすいように適宜変数変換すると見通しが良いです。
<筆者の解答>
第3問
ガウス記号の入った極限の問題です。非常に簡単な問題です。
(1)問題文にあるガウス記号の不等式をそのまま使って、はさみうちの定理を適用します。
(2)こちらも同じくはさみうちに持ち込みますが、極限の計算に区分求積法が使える形になっています。
<筆者の解答>
第4問
ベクトルを使った三角錐と球についての問題です。このセットの中では最難問でしょうか。
(1)OA = OP =1を利用して内積を考えます。
(2)PQの長さとPGの長さを両方計算しましょう。
(3) (2)の結果を使うと、ab+bc+ca = 0 となります。よって、ab,bc,caは全部0か、少なくとも1つは正、少なくとも一つは負と言えます。
(4) PQの長さを計算するとPQが球の直径になっていることが分かり、Gが△ABCの重心であると同時に外心にもなっていることが分かります。重心=外心という条件から△ABCは正三角形になります。
よって、△ABCの一辺とPGが分かれば四面体の体積が求まります。
<筆者の解答>
第5問
極方程式で書かれた曲線の長さを考える問題です。誘導に従って丁寧に解いていきましょう。
(1)極方程式を使うとx,yがθだけの式になるので、素直に微分して与式を計算しましょう。最後のルートを外す場面で絶対値をつけることを忘れないように。
(2) (1)の式を積分するとl(a)が求まります。絶対値の外れ方に注意して積分を計算しましょう。
(3) (2)と同様にπ/3≦a≦πについてもl(a)の式を求めて、グラフに落とし込みましょう。
<筆者の解答>