ちょぴん先生の数学部屋

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ヨビノリさんからの挑戦状 ~数学夏祭り 第2問~

ヨビノリさんの企画、「数学夏祭り」に参加しております。

本日9/1に出題された、第2問はこちら、

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図形の問題のようですね、、三角形の重心、外心、垂心と色々点が入り乱れていて大変そうですね。。早速やっていきましょう

(筆者の解答時間は2時間でした)

 

筆者の解答

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怒涛のB5用紙4枚の超大作の答案になってしまいました。。。数学オリンピック級の超難問です。

 

まず、重心・垂心・外心という全く性質の異なる点が混在しているので、平面図形の知識だけで解くのは困難と判断。機械的に処理出来て、かつ比に強いベクトルを解法として選択します。ABベクトルとACベクトルを使って全ての点を表現する作戦です。

 

すると、重心はともかく、垂心と外心のベクトル表記が分からないと進まないので、その証明を行っているのが1枚目になります。

三角形の面積比を利用すると、導出することが可能で、垂心・外心ともに三角形の角度の三角比を使って表すことができます。(これを暗記している人はほぼいないので、導出しました)

 

次に、B=45°、C=22.5°という具体的な値を入れて計算しているのが2枚目になります。

tan22.5°を計算するのに、2倍角の公式を使っています。

 

3枚目から、この問題としての本筋に入ります。

 

いきなりですが、ここで有名な性質を使います。それは、

「三角形の垂心、外心、重心は、一直線上に並ぶ」というもので、この直線のことをオイラーと呼びます。

 

ここまでに求めている各点のベクトル表示からも示すことができ、この後に登場する、L,Dも全てこのオイラー線上にあることが分かります。ここから、只管オイラー線上で、各点の間の長さの比の関係がどうなっているかを調べに行きます。(途中、外分とかいう分かりにくい要素が登場するのはご愛敬)

 

ここで、重心の性質から、GBCの面積は△ABCの1/3となっていることがわかり、比の関係をうまく使ってDBCの面積が△ABCの何倍になっているかが分かればゴールに大きく近づきそうですね。

 

最終的には、オイラー線とBCとの交点Eが、線分GOをどんな比で内分するかがわかれば、DBCの面積が△ABCの何倍になっているかが分かります。

 

これが分かれば、あとは△ABCの面積を出せればお終いですね。

△ABCの面積を計算するにはABの長さが分かれば良さそうなので(sin(π/4)が計算しやすいから)、正弦定理を使って出します。そのときに、sin(π/8) ÷ sin(3π/8)の計算が必要ですが、3倍角の公式を駆使すれば、sin(π/8)の値を知らずとも計算することができます。

 

以上をまとめて終了です。メチャクチャきつかった。。。

もっと楽な解法があれば、是非教えてください。