ヨビノリさんの企画、「数学夏祭り」に参加しております。
本日9/3に出題された、第4問はこちら、
偶数を2つの奇素数に分解する方法を数え上げる問題と見ました。早速やっていきましょう。
(筆者の解答時間は90分でした)
筆者の解答
結局、p,qの組み合わせを総当たりで調べることに終始しました。。
何かうまい数え方があるかと考えましたが、結局6~80の素因数分解のされ方がばらばらで規則性が見えなかったので、小細工を考えるぐらいならごり押しでやってしまおう!!と考えるに至りました。
とはいえ、理屈で考えられる部分はあるので、そこの部分を説明します。
まず、nが一定の条件下では、p+q=nなのでpが決まれば、qは1通りに決まります。
n未満の奇数の総数はn/2個なので、
P(n) = ( (p,q)が両方素数になる組み合わせの総数)÷ (n/2)
と計算できます。
また、pとqは対称な関係なので、p≦qに絞ると数えやすくなります。
このとき、
p+p≦p+q = n ≦ 80 なので、p≦40となります。
そして、80未満の奇素数は、
3,5,7,11,13,17,19,23,29,31,37,41,43,47,53,59,61,67,71,73,79 の21通りあるので、
p,qはこのうちのどれかです。
正直ここまでしか(p,q)を絞ることができないので、ここからはごり押しです。
上の21個の素数の和を全てリストアップ
→各nの登場回数を記録する
→(p,q)の組み合わせの総数を調べる
→P(n)を計算する
→トーナメントで最小のものを抽出する
という発想もくそもない地道で単調な作業を行うだけの作業ゲーと化します。。
気を付ける点があるとすれば、n=2×素数の場合とそうでない場合で数え方が異なる事くらいでしょうか(前者は、(n/2, n/2)という入れ替えても変わらない組み合わせが登場します)
どうしてこんなことになってしまうかというと、ひとえに「素数の不規則性」これに尽きます。上の2枚目、3枚目を見て頂くと、nが何通りの素数の和で書けるかという個数に全く規則性がないことがお分かりになるかと思います。
こんな規則性のないものに、小細工を仕掛けて絞ろうとするのは時間の無駄です。そんな暇があるのなら、片っ端から総当たりで調べたほうが結局早いです。
余談ですが、この問題の背景にあるのは、
「任意の4以上の偶数は、2つの素数の和でかけるだろう」
という、ゴールドバッハ予想と呼ばれる未解決問題だと思います。
80以下という小さな偶数の時でさえこんなに不規則なのですから、もっと莫大な偶数を考えたときに、2つの素数がずっとあるかと言われても何とも言えないでしょうね。。