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平成の阪大文系数学 2012年

旧帝大の文系向けの過去問を取り上げます。理系との共通問題は理系の記事を参照して頂くこととし、基本は文系ユニークの問題のみ取り上げます。

この記事では大阪大学の2012年の問題を取り上げます。

 

理系の記事はこちら↓

平成の阪大理系数学 -2012年- - ちょぴん先生の数学部屋

第1問

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3次関数と絡めた確率の問題です。

 

(1)因数定理を使うと、f(-1)=0はすぐに分かります。今回は割る式が2乗の形になっているので、もう1つの関係式をどう作るかで迷うと思います。実は、もう1つの条件は、f'(-1)=0となります。これら2つの条件から、(l,m,n)の組み合わせを絞っていきましょう。

 

(2) f'(x)=0が2つの実数解を持つ(l,m,n)の条件を調べればよいでしょう。

 

<筆者の回答>

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第2問

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理系第2問との共通問題です。詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

第3問

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領域に関する問題です。

 

(1)これは説明不要でしょう。Eは正方形ですね。

 

(2)題意を満たす直線lと、放物線C: y=-x^2 +16との交点を求めて積分を計算する流れです。交点は直接求めずに解と係数の関係を使うとよいでしょう。

 

(3) (2)の結果から、実質16-a^2-bの最大値を求める問題となります。k=16-a^2-bとおいて、この放物線がEと交点を持つようなkの条件を考えましょう。

 

<筆者の回答>

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