ちょぴん先生の数学部屋

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平成の東大文系数学 1999年

旧帝大の文系向けの過去問を取り上げます。理系との共通問題は理系の記事を参照して頂くこととし、基本は文系ユニークの問題のみ取り上げます。

この記事では東京大学の1999年の問題を取り上げます。

 

理系の記事はこちら↓

平成の東大理系数学 -1999年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)

第1問

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理系第1問との共通問題で、「三角関数の加法定理の証明」という衝撃を与えた伝説の問題です。

詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

第2問

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条件を満たす複素数を求める問題です。

 

2zの実部が整数なので、z=n/2 +ia と書けます(n:整数、a:実数)。これを使って2/zを計算して、まずは実部が整数になりうるnの条件を求めましょう。n=0の場合を除けば、分子>分母が必要条件になります。

こうしてnの候補を絞ったら、それぞれに対して条件を満たすaを決めていきましょう。

 

領域図示といいつつもほとんどが点のプロットになるので、正直「条件を満たす複素数zを全て求めよ」で良かった気がします。

 

<筆者の回答>

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第3問

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線対称な2曲線間の最短距離を求める問題です。

 

この問題は図形的に考えると見通しが良いです。図を描いてあげると、P,Qが、それぞれy=x-cと平行なA,Bの接線の接点になっていればPQが最短になることが分かります。

 

<筆者の回答>

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第4問

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理系第3問との共通問題で、確率の値が具体的な数字になっている点が相違点です。

詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

<筆者の回答>

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