2021年も大学入試のシーズンがやってきました。
今回は、大阪大学の文系数学に挑戦します。
原則、文系ユニークの問題のみ解きますので、理系との共通問題については理系の記事をご覧ください。
理系の記事はこちら
2021年度 阪大理系数学 解いてみました。 - ちょぴん先生の数学部屋
<概略> (カッコ内は解くのにかかった時間)
1. 2次関数の接線の性質と、点との距離(15分)
2. 同一平面上にある4点に関するベクトル(15分)※理系第2問との共通問題
3. 積分方程式を満たす整数の組(15分)※理系第4問とほぼ共通問題
<体感難易度>
1<3<2
阪大にしては解きやすいセットだと思います。第1問と第3問は完答をできれば目指したいですね。
<個別解説>
第1問
2次関数の接線の性質と、点との距離に関する問題です。
(1) x=tにおけるCの接線を計算して、それがAを通るので最終的にtの2次方程式ができます。これが2つの実数解を持つことを説明すればOKです。
(2) (1)の2次方程式の解がP,Qのx座標になるので、解と係数の関係を使ってPQの式を計算しましょう。
(3) 点と直線の距離の公式を使ってLを計算します。分母にルートが入っているのが気持ち悪いのでL^2にして検討するとよいでしょう。
理系の「分数関数の微分」を知っていればL^2の式をいきなり微分して増減の検討ができますが、知らなければ分子を分母で割り算して相加相乗平均が使えるように変形していくとよいでしょう。
<筆者の回答>
第2問
理系第2問との共通問題です。詳しくは理系の記事をご覧ください。
第3問
理系第4問との共通問題で、(2)のみ文系オリジナル、(1)(3)は理系の(1)を分裂させたものになります。詳しくは理系の記事をご覧ください。
文系オリジナルの(2)は、理系(2)を大幅にスケールダウンさせた問題です(理系の場合はc=3600のとき(a,b)の組数を調べろという問題でした)。c=3という非常にかわいらしい数なので難易度が劇的に下がっています。
(a+2b) (2a+b)= -27 と積の形で書けているので、a+2bと2a+bの候補を絞ることができます。注意すべきは、a<bなのでa+2b>2a+bとなっていることと、両者を足すと3(a+b)となるから3の倍数になる、の2点です。
<筆者の回答>