ちょぴん先生の数学部屋

数学の楽しさを、現役メーカーエンジニアが伝授するぞ!

平成の京大文系数学 1989年

旧帝大の文系向けの過去問を取り上げます。理系との共通問題は理系の記事を参照して頂くこととし、基本は文系ユニークの問題のみ取り上げます。

最終回の今回は京都大学の1989年の問題を取り上げます。

 

理系の記事はこちら↓

平成の京大理系数学 -1989年- - ちょぴん先生の数学部屋 (hatenablog.com)

第1問

f:id:stchopin:20210902205536p:plain



領域に関する1次変換の問題です。

 

問題文は、「Dに含まれる点をfで移動しても、それもDに含まれるような条件を求めよ」ということなので、Dに含まれる点(s,t)をfで移動させた点(X,Y)が、s,tをどう選んでもDに含まれるa~dの条件を考えます。

 

すると、|as+bt|≦1となるので、絶対値の中身の最大値最小値を考えればよいでしょう。a,bの符号で場合分けして調べましょう。c,dについても全く同じです。

 

<筆者の回答>

f:id:stchopin:20201225132135p:plain

 

第2問

f:id:stchopin:20210902205557p:plain



理系第2問との共通問題で、理系でn個だった実数が5個という具体的な数になっています。

詳しくは理系の記事をご覧ください。

 

第3問

f:id:stchopin:20210902205614p:plain



曲線で囲まれる面積を求める問題です。

 

曲線の交点を計算し曲線を図示しましょう。積分計算は至って標準的なものです。

 

<筆者の回答>

f:id:stchopin:20201225132202p:plain

 

第4問

f:id:stchopin:20210902205636p:plain



3次関数の接線に関する問題です。

 

(1) Pでの接線を計算して、3次関数と連立しましょう。

 

(2) Qでの接線の傾きを計算すると、傾きの積=-1で処理出来て、cの4次方程式ができます。この方程式はc^2の2次方程式になるので、この2次方程式が正の実数解を何個持つかを調べます。aの値で場合分けして調べましょう。

 

<筆者の回答>

f:id:stchopin:20201225132226p:plain

 

第5問

f:id:stchopin:20210902205656p:plain



理系第5問との共通問題です。詳しくは理系の記事をご覧ください。