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平成の北大理系後期数学 -2014年-

このシリーズでは、平成の北大理系数学の後期入試の問題を1年ずつ遡って解いていきます。

 

6回目の今回は2014年になります。

 

第1問

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多項式を決定する問題です。

 

f(0)つまりf(x)の定数項がpなので、f(x)=0が整数解を持つとすれば、それはpの約数±1, ±pに限られます。なので、f(x)は、x-1, x+1, x-p, x+pのいずれかの積の形に限られますし、重解がないのでいずれの因数も2つ以上使うことはありません。

 

これをヒントに定数項がpとなるようにf(x)を構成しましょう。

 

<筆者の解答>

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第2問

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関数の最大値を考える問題です。

 

(1) g(1/2)を計算するとaの3次関数となるので、微分で増減を調べればよいでしょう。

 

(2) g(x)を計算して微分をすると、g'(x)=0はaによらずx=1/2を解に持ちます。あとはaの値によって残りの解の有無が変わるので、場合分けしてg(x)の増減を調べましょう。

 

(3) (1)で調べたg(1/2)の増減をもう一度使います。

 

<筆者の解答>

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第3問

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双曲線と直線が交点を持つ条件を題材にした、線形計画法の問題です。

 

(1) 双曲線の式と直線の式を連立してできるxの方程式が実数解を持つa,bの条件を考えます。aの値によって様相が変わるので、場合分けして調べましょう。

 

(2) (a-15)^2 +b^2 =r^2とすれば、これは円の式と見なせます。このとき、この円とEが交点を持つrの条件を考えましょう。

 

<筆者の解答>

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第4問

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積分を使ってπとlog27の大小を判定する問題です。

 

(1)不等式はa≦x+1/xと変形できるので、aはf(x)=x+1/xの最小値以下であればOKです。

 

(2) x=tanθと変換するタイプの典型問題です。

 

(3) (1)と(2)の結果から、あとは1/(2x)の1~√3での積分を考えれば良さそうだと分かります。

 

<筆者の解答>

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