2022年も大学入試のシーズンがやってきました。
今回は、慶應義塾大学の医学部に挑戦します。
※初見で解いており、誤答があるかもしれない点はご了承ください。
※2/22追記:駿台の解答速報を確認しましたが、第3問の(け)のみ答えが食い違っているようでした。
<概略> (カッコ内は解くのにかかった時間)
1. 小問集合
(1) 絶対値付きの方程式 (6分)
(3) 対数関数の不等式 (11分)
(4)関数列の一般項 (6分)
2. 確率 (40分)
3. 2つの円の回転 (50分)
4. 4次関数の増減 (40分)
計155分
<体感難易度>
1<2<4<3
昨年あった統計のような見慣れない問題が姿を消し、比較的手は付けやすいセットかなと思いました。とはいえ、やっぱり時間が厳しく、完答するには最後の問題が解くのが厳しかったりしますね。
<個別解説>
第1問
例年通りの小問集合です。昨年よりは易化したと思います。
(1)絶対値を含んだ方程式の問題です。x≧-2のもとで両辺を2乗するとよいでしょう。そののちxの正負で場合分けします。
因数のうちx+1はすぐに分かると思います。残ったx^4+x^2+1は一見すると因数分解出来なさそうに見えますが、x^2- x^2を足すことで無理やり和と差の積を作ることができます。
(3)対数関数の不等式を解く問題です。
A,Bはそれぞれの関数の真数条件なので、丁寧に解いてください。その下でf(x)+g(x)<0を処理するのですが、底を3に統一してあげると見通しがよくなり、最終的に3次式の不等式を処理します。
※不等号の向きを逆にして解いてしまっていましたので、修正しました。
(4) 関数列の漸化式を解く問題です。
fn+1(x)=fn ( f1(x) )なので、anとbnの漸化式を作ってそれぞれ解いていきます。
<筆者の回答>
第2問
確率の問題です。
(1)p(n,k,i)の式は容易に立つので、先に(い)を解くとよいと思います。その上で、p(n,k,i)の分子と分母が両方ともnのk次式になるので、それぞれの最高次を気にしておけばn→∞での極限は分かります。
(2) 袋の中身が取りうる状態はSを含めて4状態あるので、それぞれの推移確率を求めてしまうとよいでしょう。
その上で、Sに一回Tをやることでどの状態になるかで場合分けして検討していきます。
(3)Sに対して3回Tをやって赤3個になるには、おおざっぱに赤1→赤2→赤3となればよいのですが、一回足踏みしないと実現しません。よってどの状態で足踏みするのかで場合分けする必要があります。
(4)Aから白3個、Bから赤2個と白1個を引けば、実現できます。
<筆者の回答>
第3問
2つの円の回転に関する問題です。
(1)ベクトルの和で、平行移動するものと回転するものとを分けて考えるとよいでしょう。
(2) Kがいくら回転しないといけないかを図に描いて検討します(弧の長さが等しくなるという条件で行けます)。
(3) (1)と(2)の結果を利用するとQの座標をβの式で表現できるので、βを消去すれば軌跡が求まります。
(4)
く:どっちを固定して考えるかの始点が切り替わっただけなので、(3)まででKが何回転すれば元の位置に戻るかを考えればOKです。
け:図に描いてみると、実はCがBを中心に回転していることが分かり、RBの長さが一定であることが分かります。これを利用して余弦定理で極方程式が求まります。
<筆者の回答>
第4問
4次関数の増減を考える問題です。
あ:f''(x)≧0がつねに成り立つbの条件を求めます。
い,う: f''(x)=0となるxを求めればOKです。
え、お:結局g'(x)=0の実数解が2個以下になればよいわけで、g'(x)の極大値と極小値が同符号であれば条件を満たします。
か:y=x^2とy=F(x)の交点を求めて、公式通りに積分計算すればよいのですが、途中一旦詰まります。面倒な部分を変数変換すると、なんとか解ける形に出来ます。
<筆者の回答>