2022年も大学入試のシーズンがやってきました。
今回は、大阪大学の理系数学に挑戦します。
<概略> (カッコ内は解くのにかかった時間)
1. 複素数平面上の軌跡 (35分)
2. cos2π/7の無理性の証明 (20分)
3. 線分の通過領域 (35分)
4. 数列の極限 (25分)
5. パラメータ表示された曲線の概形・面積 (10分)
計125分
<体感難易度>
5<1<4<3<2
去年に比べて大幅に易化し解きやすくなりました。発想的に詰まる場所はほぼないかと思います。
<個別解説>
第1問
複素数平面上における軌跡に関する問題です。
zは|z-3/2|=rを満たしているので、z+w=zwをzについて解いて、先の式に代入して式変形しましょう。|w|^2の係数が0か否かで場合分けが発生することに注意です。
<筆者の回答>
第2問
(1) cosx = cos(2π-x)を利用すれば示せます。
(2) (1)の関係式を全てcosαの多項式に変形してあげればよいです。
(3) f(x)=0が有理数の解を持たないことを証明すれば十分です。f(x)=0が有理数解x=p/q (p,qは互いに素な整数でq≧1)を持つと仮定して矛盾を導きます。
<筆者の回答>
第3問
線分の通過領域を求める問題です。
「直線」PQの通過領域のうち第1象限の部分のみを切り取ったのが「線分」PQの通過領域になります。なので、「直線」PQの通過領域を求めてあげましょう。
直線PQの式をtの関数と見なして1≦t≦2の解を持つx,yの条件を求める「逆像法」と、yをtの関数と見なして、xを固定したときのyの取りうる値を調べる「順像法」の大きく2通りの方法がありますが、解答では後者を採用しました。
<筆者の回答>
第4問
数列の極限を考察する問題です。
(1)g(x)=f(x)-xとして、微分でg(x)の増減を調べればよいでしょう。
(2) y=f(x)が上凸なグラフであることに注目して、接線の傾きと線分の傾きの大小に注目できるとよかったと思います。
(3) 実際にy=xとy=f(x)のグラフを描いてみると、xnは1からスタートして単調増加してαに近づいていくことが分かります。そこから、(2)のf'(xn)を評価できます。
(4) (3)の式を使って、はさみうちに持ち込めばよいでしょう。
<筆者の回答>
第5問
パラメータ表示された曲線の概形・面積を調べる問題です。
x,yをtで微分して増減を調べる→Cの概形を描く→置換積分で面積計算する。の一本道の問題です。
<筆者の回答>