2021年も大学入試のシーズンがやってきました。
今回は、一橋大学の数学に挑戦します。
<概略> (カッコ内は解くのにかかった時間)
1. 整数問題 (35分)
2. 三角形の面積の最大値 (10分)
3. 不等式の同値変形 (15分)
4. 立体の体積の増減 (30分)
5. 確率 (35分)
計125分
<体感難易度>
2<3<1<5<4
相変わらずの文系相手に厳しいセットです。特に第4問なんて空間認識能力がないと手も足も出ないと思います。
<個別解説>
第1問
整数問題です。
a~dが全て1以上なのか、0が含まれているかで大きく様相が変わってきますので、場合分けして検討します。(例えば偶奇の検討をするのに2^aは基本的には偶数なのに、a=0の場合だけ奇数になります)
また、aとcが対称な形をしているので、どちらかに特化して検討しても一般性を失わないことにも注目すべきですね。
a~dが全て1以上の場合は、2022=2×3×337に注意して、両辺を6で割って検討するとよいでしょう。その際偶奇に着目できるとよいです。
a~dに0が入っている場合は、どれかが0だったら何が起こるかを順に検討していきます。
<筆者の回答>
第2問
三角形の面積の最大値を求める問題です。これは流石に完答必須でしょう。
面積をθの式で書いて、その最大値を調べるだけで基本終了です。X=sinθとすると、考える関数はXの3次関数になります。
[3/2追記] 初歩的な計算ミスをやらかしていたので、差し替えました。完答必須とか煽っておきながらこの様ですみません・・・
<筆者の回答>
第3問
不等式の同値変形に関する問題です。
(1) 与式は、x+y≧0かつ(x-y)^2≦(x+y)^2と言い換えられるので、これを変形していきましょう。最終的にx+y≧0かつxy≧0を図示すればOKです。
(2) (1)の結果から |A-B|≦A+Bは、A≧0かつB≧0と言い換えられることが分かっています。なので、A-B=1+y -2x^2 -y^2, A+B=1-y-y^2 となるようなA,Bを求めればよいでしょう。
<筆者の回答>
第4問
立体の体積の増減を調べる問題です。これは空間認識能力に自信がある人以外はお手上げでしょう。イメージ出来た所で説明も難しいですし、正直捨てるのも止む無しでしょうね。
(1) A(-2,-1,0)とDの配置を考えてあげると、f(-1)はDの体積と、Dの1面を底面にした高さ1,2の四角錐の体積を足したものになります。
(2) (1)の考え方を使って、tの値で場合分けしてf(t)を検討します。結局のところ、f(t)はDの体積にいくつかの四角錐(底面は全てDの面)の体積を足したものになりますが、高さがいくらで、いくつの四角錐を足せばいいのかは空間認識能力に頼るしかありません。
<筆者の回答>
第5問
確率の問題です。
(1) (2)ともに、漸化式を立てて処理するとよいでしょう。
具体的には、箱にA,Bと名前を付けたとき、n回目にAから赤を取り出す確率、Aから白を取り出す確率、Bから赤を取り出す確率、Bから白を取り出す確率の4つの確率について漸化式を立てます。
ルール設定の違いから、漸化式の係数が変化することになります。
[3/2 追記] 駿台さんの解答速報を見ると、(2)の答えが食い違っていました。ただ、何度見直しても私の答案に(少なくとも計算ミスの類の)誤りはなさそうに見えるので、食い違ってる原因がよくわかりません・・・
ここが違ってるよ、という意見をお持ちの方がいらっしゃればコメントください。
[3/6追記] (2)の漸化式にミスがあったので修正しました。途中でA,Bがこんがらがってしまってたみたいです。これで駿台の解答速報とも結果が一致しました。
<筆者の回答>