「平成の~」シリーズで扱えなかった令和以降の東北大学後期数学のセットを解きます。
第1問
4次関数に関する、接線と面積に関する問題です。
(1) x=p,qでy=f(x)に接する接線の式を出し、その2つが一致するときy=g(x)になります。そこからP,Qの座標が求まるので、h(x)も求まります。
(2) 定石通りf(x)とh(x)の差をとって積分すればよいでしょう。
<筆者の回答>
第2問
整数問題です。
(1) m=3k±1とおいて(m+1)(m+2)が3の倍数になることを確かめます。連続する2つの整数の積なので、(m+1)(m+2)が偶数なのは確定です。
(2) m=2k-1とおいて(1)と同様にチェックします。
(3) 対偶となる「 mが奇数→(m+1)(m+2)(m+3)は24の倍数」を証明すると見通しが良いと思います。mを6で割った余りで検証していきます。
<筆者の回答>
第3問
数列の最小値に関する問題です。
(1) akの積分自体は簡単に解けて、akはcを含んだ式で表現できます。cの値が複雑なので、cを解に持つような2次方程式を考えてあげましょう。そうすると、cを含んだ項がきれいに消えてくれます。後のSnの計算は教科書レベルです。
(2) an=Sn - Sn-1となることを生かして、anの符号が切り替わる瞬間を調べていきます。
(最初Δn=Sn+1 - Snの符号を調べていたのですが、途中でanでいいじゃんと気が付きました笑)
<筆者の回答>
第4問
確率漸化式の問題です。
問題文の条件から漸化式は容易に求まるので、それを解くのみです。pn+qn=1を利用して片方の文字を消去するとよいでしょう。
<筆者の回答>
第5問
複素数平面に関する問題です。
(1) lはOとαの垂直2等分線なので、zがl上にあれば、|z|=|z-α|を満たしているはずです。この式を変形してあげれば証明完了です。
(2) (1)の結果から、zがm上にあれば、βz*+β*z=|β|^2が成立します。lとmが交点zを持つとき、zはこれら2つの方程式を同時に満たすはずなので、連立しましょう。
<筆者の回答>
第6問
(1) この小問だけほとんど独立したような問題になっています(如何せん、この(1)があるせいで、かえって(2)の解法に悩んでしまうかもしれません。。。)
y=f-1(x)とするとx=tanyが成り立つので、この式を両辺xで微分してあげましょう。
(2) これは発想力勝負で結構難しい問題だと思います。大きく2つ解法を思いついたので紹介します。
1つ目はInの式で直接部分積分を行う方法で、2つ目はx=tanθと置換する方法です。試験場ではおそらく後者の方が思いつきやすいかと思います。とはいえ、後者の方法をとっても式変形をうまくやらないと収拾がつかなくなってしまいます。
(3) (2)で求まった漸化式を使って計算すればよいでしょう。I1だけは別個に計算しないといけませんが。I1については、(1)を使ってもいいですし、x=tanθと置換する定石でもいいです。
(2)が解けなかった場合でも、力ずくで(3)は解くことができます。
x=tanθと置換すると、実質(cosθ)^4の積分を計算することになりますが、三角関数のべき乗は積分と相性が悪いです。倍角の形に変形して、べき乗を解消していきましょう。
<筆者の回答>