ちょぴん先生の数学部屋

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平成の東工大後期数学 -2005年-

このシリーズでは、平成の東京工業大学の後期日程の数学の問題を解いていきます。

 

7回目の今回は2005年です。

 

第1問

 

シグマの極限を計算する問題です。

 

(1)いわゆる「多項式よりも指数関数の方が強い」を証明する問題です。この証明は、1+a=1/rとおいて2項定理を使って展開し、はさみうちの定理に持ち込む、という流れですることができます。

 

(2) Smの計算については、(1-r)Smを計算するのが定石であり、同様にTnについては(1-r)Tnを計算するとSnが出現します。あとは(1)で示した極限を使ってあげればよいでしょう。

 

<筆者の解答>

 

第2問

 

2つの円の面積の和に関する問題です。

 

見通しよく計算するため、Cの中心は原点、A(1,0), B(cosθ, sinθ)とおいてしまいましょう。Bについては、ラジアンの定義からこう座標を置くことができます。

 

(1) Aの半径をrA, Bの半径をrBとして、AとBが接する条件を調べていきます。「中心間距離=半径の和」で求まります。その下で、π(rA^2+rB^2)を最小化していくことになります。

 

上記ではrA+rBとrArBの関係式がθを使って求まり、面積もrA+rBとrArBの式で書かれているので、rArBの方を消してrA+rBの2次関数に帰着させることができます。

 

ここで問題となるのはrA+rBの取りうる値がどうなのかですが、それは上記で調べたrA+rBとrArBの関係式をグラフにして、それと直線k=rA+rBが交点を持つ条件、として求めることができます。

 

(2) (1)ができていれば、微分なしに最大値を考えることができます。

 

<筆者の解答>