ちょぴん先生の数学部屋

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平成の医科歯科大数学 -1995年-

このシリーズでは、東京医科歯科大学の数学の問題を解いていきます。

 

28回目の今回は1995年です。

第1問

行列と確率の融合問題です。

 

(1)逆行列を持たない条件の方が、X1X4=X2X3と縛りが強く出方を調べやすいので、余事象で確率計算するとよいでしょう。

 

(2) (-2s,s)をfで移動した点を考えると、(X2-2X1, X4-2X3)がゼロベクトルでなければ移動先は直線になります。なので、こちらについても逆にゼロベクトルになる場合を調べた方が速いです。しかも、この条件は(1)の一部に含まれているので(1)で探したリストから抽出すれば十分です。

 

<筆者の解答>

 

第2問

多項式の係数に関する問題です。

 

(1)漸化式を使ってひたすら計算です。

 

(2) (1)の結果から、帰納的にfn(x)がn次式であることが分かります。それを利用するとfn(x)=Σa(n,i)x^iと書けるので、それを漸化式に代入して係数比較していきます。

 

(3)(4)

いずれも(2)の式のiにn-1だったりn-2だったりを代入してできる漸化式を解く問題で、いずれも階差数列型の漸化式に帰着できます。

 

<筆者の解答>

 

第3問

正四面体を転がしたときの点の軌跡を考える問題です。

 

(1)(2)いずれも余弦定理を利用していきます。このとき、AE=BEとなることに気付けると楽に進みます。

 

(3)Pの動きを頭の中だけで想像するのは困難なので、回転の工程を1つ1つ図にして考えていきます。Pは回転のたびに円弧を描き、中心角はつねにπ-γになります。なので、注目すべきは各回転での半径です。

 

(4) 平方完成で最小値計算は事足りますので、(3)ができていれば瞬殺です。

 

[訂正] 下記回答ですが、最初の①の段階で計算ミスをしてしまっています。

正しくはBE=AE=√3/2なので、(1)の結果はcosβ=1/√3、(2)の結果はy=√(4x^2+4x+3) /2, (3)の結果は√内部の定数項が4ではなく2, (4)の結果の分子の2は√2となります。

 

すみませんでした・・・全体の議論には影響ありません。

 

<筆者の解答>