このシリーズでは、山梨大学医学部後期の数学の問題を解いていきます。
18回目の今回は2002年です。
(問題文を提供して下さったせがわさん、ありがとうございます。)
第1問
確率の問題で、「かなり」特殊な買い物を題材としています。
(ちゃんとA~Eを全部評価してから一番いい奴を買えよ、と突っ込んだのは私だけではないはず笑)
実質的にA,B,C,D,Eの序列を調べる問題となっています。
(1)序列は全部で5!通りあり、そのうちAがNo1になるような序列を考えてあげればよいでしょう。
(2)B以降の順位がどうなっているかで場合分けして検討していきますが、随所で「条件付き確率」をメモしておくと見通しが良くなります。最終的に、それら条件付確率の積を考えれば「確率」となります。
(3)(4)
買わない2つないし3つの最高順位で場合分けして調べます。
<筆者の解答>
第2問
2問続けての確率の問題で、目の数字が変わるサイコロを題材としています。
(1)(2)ともに、問題文の条件を満たす(x,y)の個数を調べ、そのうちxy≧1150となる(x,y)を調べていくことになります。
答案では何組の対面がxy≧1150となるかで場合分けして和をとっていますが、結果論、サイコロを置いたままにしておいて「上の面と下の面の積がxy≧1150となる確率」を調べても問題ありません。
<筆者の解答>
第3問
双曲線の接線に関する問題です。
(1)x=tでのCの接線を調べ、その傾きがmとなるようにtを決めていけばよいです。
(2)同様に傾きが-1/mとなるようなtを求めればlとl'が求まるので、その交点の座標がmの式で求まります。
本当であれば、ここからmを消去するのが望ましいのでしょうが、如何せんかなり複雑な式になってm=の形にうまくできそうにないので、パラメータ表示のまま答えとしました。
<筆者の解答>
第4問
5次式に関する問題です。
問題文の状況を整理すると、P(x)=(x-α)^3×(x-β)^2とかけることに気付けるかがポイントになります。
(1)(2)
P'(x)を計算していくと、(2)の結果もおのずと求まります。
(3)積分をしていくのですが、P(x)のままだと計算が煩雑になることが容易に予想できるので、α=0となるように平行移動してあげると考えやすくなります。そうするとβ=5aとするならDのx座標は3aとなるわけです。
<筆者の解答>