このシリーズでは、日本医科大学の数学の問題を解いていきます。
最終回の今回は2000年です。
(問題文を提供して下さったせがわさん、ありがとうございます。)
第1問
線分と球の交点、およびその軌跡に関する問題です。
(1)(2)この2つは教科書レベルで説明不要だと思います。
(3) (2)で求めた点がS上にある条件からsを求めていけばよいでしょう。
(4) (3)の結果にu,vの式を代入するのみです。
(5) (4)の各成分をtで微分したものがQの速度となるので、その大きさを計算していきます。
(6) (5)で求まったQの「速さ」をtで積分したものが、Qの道のりL(T1, T2)となります。そうすると、実質1/(1+X^2)の積分の形に帰着できます。T1→-∞とすると積分区間の下端が0に、T2→+∞とすると積分区間の上端が∞となることに注意して、X=tanθと変数変換して計算していけばよいです。
<筆者の解答>
第2問
漸化式の処理と、極限に関する問題です。
(1)誘導に従ってxnの一般項を求め、極限を計算すればよいです。
(d)については、等比数列の係数が正で公比の絶対値が1未満なので、公比が正なら単調減少、負なら振動という挙動になります。
(2)ynの漸化式で両辺対数を取れば、(1)のxnの漸化式と実質同じ形にできます。
(3)考え方は(1)と全く同じで、(d)については、実質q/pの取りうる値の範囲さえわかればよくなります。
<筆者の解答>
第3問
確率分布についての問題です。
(1) 表の出る確率がpと一般化した状態で確率分布を調べてしまうと見通しが良くなります。それに対して、(a)ではp=1/2. (b)ではp=1/4と具体的な値を代入すればよくなります。
(2) (1)に対して表と裏の役割を入れ替えただけなので、表の出る確率をqとすると、(1)でp=1-qとしたものがYの確率分布となります。特に(a)では(1)と全く同じ分布になるので、平均も分散も同じ値となります。
<筆者の解答>