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2023年度大学入試共通テスト 数学Ⅰ・A  解答速報

今日行われた2023年度共通テストの問題を見ていきます。

まずは数学IAを扱います。

※試験当日に解いており、ミスがあるかもしれません。

<略解>

※採点の結果、第2問のサにミスがありました。

正しくは2が正解です。申し訳ありません。

 

また、以下の訂正点があります。

・第2問ウを7と書き間違えてますが、正しくは1です。(下記答案は1で正解してるので特に問題ありません)

 

・第3問のコを書き忘れていまして、2が正解です(下記答案でも正解してるので、ここは問題ありません)

 

<個別解説>

第1問 [1]

絶対値付きの不等式を解く問題です。

 

ア~エ:|x|≦a→-a≦x≦aで行けますね。

 

オ~ク:ア~エの結果がそのまま生かせることに気付けると楽です。1-√3が負なので不等号の向きには注意を払う必要がありますね。あとは分母を有理化しましょう。

 

ケ、コ:誘導に従って展開すれば、①-②をすればよいと分かります。

 

<筆者の回答>

 

第1問 [2]

三角比を絡めた平面図形、立体図形の問題です。

 

サ、シ:正弦定理を使えばよいでしょう。

 

セ、ソ:図を描いてみると、OCがABと垂直で、なおかつOを挟むようにCを配置すれば面積最大になると分かります。

 

タ~ト:余弦定理を使えばcosが分かるので、それをsinに変換すれば面積が求まります。

 

ナ:図を描いてみると、3つの合同な直角三角形が見つけられるので、そこからPH=QH=RHが分かります。

 

ニ~ノ:あとは四面体の高さを調べてあげれば体積が求まります。

 

<筆者の回答>

 

第2問 [1]

データ分析の問題です。

 

(1)

ア、イ:ヒストグラムの四分位数は13の倍数となるので、13番目と39番目のデータがどの棒グラフに含まれるかを読み取ればよいです。

 

ウ:13番目と39番目のデータの間の差がどの程度かを表す量が、今回の四分位範囲となります。これを多めに見積もれば最大値が、少なめに見積もれば最小値がそれぞれ分かります。

 

(2)

0: Eの第1四分位数は約5なので、箱髭の箱底辺がどの位置にあるかを見ればいいです。すると、2000よりも大きいのでNGです。

1: 箱髭の上端と下端の幅を調べると、W>EなのでNGです。

2: 中央値は、箱の真ん中の横線なので、記述とデータがあっています。よって2が正解です。

3: 2600未満のところで四分位数の線が何本入っているかでおよそ大小は見極められます。すると、E>WとなっているのでNGです。

 

オ:分散の定義は「偏差の2乗平均」なので、2が正解です。

 

(3)

カ:相関係数は、相分散を標準偏差で割ったものになりますので、約0.37と計算できます。一々筆算で値を計算せずとも、分数の段階で「1/3に近そう」と予想できるので、その時点で選択肢は絞れますね。

 

<筆者の回答>

 

第2問 [2]

ネット上でバズっていた、バスケのシュートを題材にした2次関数の問題です。プロの身長が3mという現実にはあり得ない大男なのも含めてツッコミどころ満載ですね笑。花子さんの2mも大概ですが。

 

(1)

キ、ク:y=ax^2+bx+cとおいて、これが(0,3), (4,3)を通るようにb,cを決めればよいでしょう。

 

ケ、コ:上記を平方完成すれば事足ります。そのあと、C2の式は予め求めてくれているのが親切ですね。

 

サ:頂点のx座標の大小を比べてあげれば、2=プロ>花子になっているので、1が正解です。

2=プロ<花子になっているので、2が正解です。pが負であることを忘れてました。すみません。

 

(2)

シ~ソ:背景を理解するのが面倒なので、とにかくC1がDを通る条件を出すことに集中します。

 

タ、チ:頂点のy座標を比べれば、プロが約3.6, 花子が3.4(差は0.2=ボール1個分)となりますね。

 

<筆者の回答>

 

第3問 

場合の数の問題で、特に難しい所はないのでサクサク解いていきたいです。

 

(1)1に塗る色は5通り、2に塗る色は「1に塗ったもの以外の4通り」、残りも「前の番号の色以外の4通り」となっていきます。

 

(2)1,2,3が全部違う色になることに注意すればいいですね。

 

(3)赤は「1と3」または「2と4」という塗られ方しかないので、残りのマスの塗り方を考えます。

 

(4)1は必ず2~6と違う色なので、ここは赤青になりえません。ということは、2~6の5つの内、3つを赤、2つを青に塗り分ければよさそうです。

 

(5)3と4が同じ色なら、それは図Cと同じ場合として考えることができますね。

あとは余事象の考え方で計算すればよいです。

 

(6) (5)と同じ考え方を利用できます。1と5の連結を外した場合の塗り方から、1=5となる塗り方(結局図Fと同じ状況)を引けばOKです。

 

<筆者の回答>

 

第4問 

長方形の敷き詰め方を題材にした整数問題です。

 

(1)

ア、イ:ユークリッドの互除法を利用すれば最大公約数が22とわかるので、両者を割り切る最大の素数は、22の最大素因数、つまり11となります。

 

ウ~カ:縦にm個、横にn個並べるとすると、110m=462nとなります。こうなるm,nを探していきます。

 

キ、ク:縦横の差は、110m-462n=22(5m-21n)となり、5と21が互いに素なので、5m-21nを1にすることが可能です。

 

ケ~シ: 5m-21n=1の解の一つとして(m,n)=(17,4)が見つかるので、それを利用して一般解を求めていきましょう。

 

(2)

ス~ソ:赤を縦にa個、青を縦にb個並べるとすると、110a=154bとなりますので、こうなるa,bを調べていきます。

 

タ、チ:こちらもユークリッドの互除法です。

 

ツ~ナ:それぞれの数を素因数分解すると最小公倍数が見えてきます。

 

ニ~ノ:赤を横にc個、青を横にd個並べるとすると、110a=462c+363dが成り立ちます。これまでの結果を使うと、a=21k', d=7d'と書けるので、c≧1, d≧1のもとでaの最小値を調べていきます。

 

<筆者の回答>

 

第5問 

初等幾何の問題です。かなり図形のセンスというかヒラメキが必要なので、本番ではこの大問を選ばないのが無難だったかもしれません。

 

(1)

ア、イ:円の接線はかならず直径と垂直になります。

 

ウ、エ:対角が90°になってる四角形としてCHGOが見つかります。対角の和が180°になる四角形は円に内接するんでしたね。この結果から∠CHG=180°-∠COG=∠FOGが分かります。

 

オ:円周角の定理に気付けたでしょうかね?∠DEGは、中心角∠DOGの円周角なのでこれの半分、さらに∠DOGは∠FOGの2倍になっています。

 

カ:これまた円周角の定理です。

 

(2)

キ:上記と同じような考え方をすればよいでしょう。

 

ク~コ:キの結果から「四角形PTSOが円に内接する四角形」になっていることに気付ければ勝ちです。円周角が直角になっていることから、OTこそが円の直径となっています。

 

サ:RT=STに気付ければ、三平方の定理から求まります。

 

<筆者の回答>