2024年も大学入試のシーズンがやってきました。
今回は、東北大学の文系数学に挑戦します。
※原則文系ユニークの問題のみ解きます。理系との共通問題については理系の記事を参照下さい。
2024年度 東北大理系数学 解いてみました。 - ちょぴん先生の数学部屋
<概略> (カッコ内は解くのにかかった時間)
1. 2次関数に関する面積(25分) ※理系第1問と共通
2. 方べきの定理(25分)
3. logに関する不等式評価(60分) ※理系第2問と共通
4. (1+√2)^nの展開と1次不定方程式(25分)
計235分
<体感難易度>
1<2<4<3
理系に比べると穏やかなセットではあるものの、やはり理系第2問と共通になっている第3問が難しいと思います。
実質第3問以外の3題での勝負でしょうね。
<個別解説>
第1問
理系第1問と共通です。
第2問
方べきの定理について考える問題です。
(1)75°=30°+45°とできるので加法定理から計算可能です。
(2)明らかにベクトルの内積を使いそうなので、(1)の結果を利用して75°と15°の三角比(特にcos)を計算しておきます。
内積を使って角度の条件を2つつくり、AB=6と合わせて連立してあげればよいでしょう。
(3)実質的に方べきの定理そのものを証明させる問題と言えます。
円周角の定理から∠OPD=90°となることを利用すると、相似な2つの三角形が見えてくるはずです。この相似の関係から方べきの定理が証明できます。Qについても全く同様です。
(4) (3)で証明した2つの式を両辺かけて連立してあげればよいです。
<筆者の解答>
第3問
理系第2問と共通です。
第4問
(1+√2)^nの展開と1次不定方程式に関する問題です。
(1)両辺に1+√2をかけてあげることで漸化式が作れ、それを順に使っていけばbの値が純に求まっていきます。
(2) (1-√2)^n = cn +dn√2と置いたときに、cn=an, dn=-bnとなることを帰納法で証明すればよいでしょう。
(3) 漸化式を与式に代入することで、かなり綺麗な形になります。
(4)1次不定方程式は、まずは1つでも解の組を見つけて、それを使って一般解を求めていくのが定石です。その特殊な一つの解を見つける方法としてユークリッドの互除法を利用します。
[追記]今回の問題に限っては、特殊解を求める作業を(3)を使ってショートカットできます。別解として載せておきます。
<筆者の解答>
↓(4)の特殊解探し別解