ちょぴん先生の数学部屋

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2020年度 阪大文系 解いてみました。

第15弾は、阪大の文系です。

 

<概略> (カッコ内は筆者が解くのにかかった時間)

1.sinを含んだ3次関数の最大最小(10分)

2. 正三角形上のすごろく (10分)

3. 三角形の辺の長さの満たす条件式  (4分) ※理系第3問とほぼ同じ

 

 

合計24分 (参考:試験時間90分)

<体感難易度>

易レベル:1, 2 、標準レベル:3 、やや難レベル:なし 、難レベル:なし

文系の方も平易な出題です。第3問は理系のそれとほぼ同じで、より簡単になっています。

 

理系の解説は以下リンクです。

https://stchopin.hatenablog.com/entry/2020/02/28/223013

 

第1問

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sinを含んだ3次関数の最大最小です。見た目はややこしいですが、平易な問題です。

 

(1)は、f(x)を微分するだけです。微分した式はキレイに因数分解できます。

 

(2)は、M(a)がsinaの2次関数になっているので、t=sina (-1<t<1)とおいて調べるのが常套手段です。

 

<筆者の答案>

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第2問

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正三角形すごろくを題材にした確率の問題です。

誘導が丁寧すぎて一目瞭然ですが、確率漸化式を立てて解く問題です。

できれば、この問題は誘導なしで(3)が解けてほしい問題ですね。

 

(1)は、実際にどういうケースで2回後にAにいるかを考えましょう。

 

(2)は、まずA,B,C間の行き来の確率を図に落としてみましょう。これがうまい具合に「Aにいる」と「A以外にいる」にまとめられます。

 

(3)は(2)で作った漸化式を解くだけです。

 

<筆者の答案>

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第3問

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理系第3問とほぼ同じ問題で、違う点は、理系の方ではn倍だったのが、文系では3倍と具体的な数字になっている点です。

 

sin3θ/sinθ<3を示せばいいという方針までは理系の問題と全く同じです。

理系の問題と違って、nが具体的に3と決まっているので、3倍角の公式さえ知っていれば容易く証明できてしまいます。

 

3倍角の公式は暗記するのではなく、加法定理を使ってその場で導出するべき類の公式です。※私は何回も使っているうちに覚えましたが。

 

<筆者の答案>

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